性格を変える方法は、科学的な根拠に基づいて実際に可能です。従来の心理学では性格は固定的とされていました。しかし、近年の研究で性格は意図的に変化させられることが明らかになっています。自己肯定感を高め、グリットや自己制御力といった非認知能力を育てることで、理想の自分に近づけるのです。
本記事では、性格心理学の最新知見をもとに、効果的な性格改善の方法を解説します。科学的根拠に基づいたアプローチで、あなたの望む変化を実現しましょう。
今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。
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目次
性格は変えられるのか?科学の答え
現代心理学の研究では、性格は変えることができると結論づけられています。性格の変化には個人差がありますが、適切な方法と継続的な努力により、多くの人が望ましい変化を遂げています。
性格心理学におけるビッグファイブ理論では、性格を5つの次元で測定します。これらの次元は固定的ではなく、環境や経験により変化することが確認されています。特に若い世代では変化の幅が大きく、成人後も意図的な取り組みで変化が可能です。
性格変化の証拠として、以下の研究結果が挙げられます:
- 約65%の人が10年間で性格の一部に変化を経験
- 意図的な介入により3-6ヶ月で測定可能な変化が出現
- 認知行動療法により性格特性の改善効果を確認
- 瞑想や日記などの習慣が性格変化を促進
ただし、性格の変化には時間と継続的な努力が必要です。一夜にして劇的に変わることはありませんが、科学的手法を用いれば確実に変化を実現できるのです。
性格変容の4つのメカニズム
性格を変える方法は、4つの心理学的メカニズムを通じて実現されます。これらのメカニズムを理解することで、効果的な自己改善戦略を立てることができます。
認知的変化とは、物事の捉え方や思考パターンを変えることです。ネガティブな思考癖を修正し、より建設的な考え方を身につけます。例えば、失敗を「学習の機会」として捉え直すことで、レジリエンス(回復力)を高められます。
行動的変化は、新しい行動パターンを習慣化することで性格を変える方法です。毎日の小さな行動の積み重ねが、やがて性格として定着します。親切な行為を続けることで思いやり深い性格になるなど、行動が性格を形成するのです。
性格変容の4つのメカニズムは以下の通りです:
- 認知的変化:思考パターンや信念の修正
- 行動的変化:新しい行動習慣の形成
- 感情的変化:感情制御能力の向上
- 環境的変化:周囲の環境や人間関係の調整
感情的変化では、感情を適切に認識し制御する能力を高めます。環境的変化は、自分の成長を支える環境を整えることです。これら4つのメカニズムを組み合わせることで、より効果的な性格改善が可能になります。
非認知能力の鍛え方を論文で解説
非認知能力とは、学力以外の重要な能力として注目される心理的特性です。これには自制心、やり抜く力、協調性、創造性などが含まれます。研究によると、非認知能力は人生の成功に大きな影響を与えることが明らかになっています。
非認知能力を鍛える最も効果的な方法は、意図的な練習と振り返りの組み合わせです。具体的な目標設定を行い、小さな成功体験を積み重ねることで、能力が向上します。また、失敗から学ぶ姿勢も非認知能力の向上に欠かせません。
特に重要な非認知能力の訓練法をご紹介します。まず、自己制御力は瞑想や深呼吸などのマインドフルネス練習で向上できます。集中力を高める訓練を1日10分程度継続することで、3週間程度で効果が現れるとされています。
非認知能力を効果的に鍛える方法:
- 目標設定スキル:SMART原則に基づく具体的な目標作り
- 時間管理能力:ポモドーロテクニックなどの時間術
- コミュニケーション力:傾聴練習や共感的理解の向上
- 問題解決能力:論理的思考と創造的思考の統合
- レジリエンス:ストレス対処法とポジティブ思考の練習
研究データによると、非認知能力の向上は学業成績の向上だけでなく、将来の収入や人間関係の質も改善します。継続的な取り組みにより、約80%の人が6ヶ月以内に何らかの改善を実感しています。
自己肯定感が低い原因と改善法
自己肯定感が低い状態とは、自分の価値を適切に認識できずにいる心理状態です。この問題は多くの人が抱えており、性格改善の大きな障壁となります。しかし、適切なアプローチにより改善することが可能です。
自己肯定感の低さには複数の原因があります。幼少期の体験や育成環境、完璧主義的な思考パターン、他者との比較癖などが主な要因とされています。特に現代社会では、SNSなどを通じた他者比較が自己肯定感を下げる要因として注目されています。
自己肯定感を高める方法として、認知の歪みを修正することが重要です。ネガティブな自己評価を客観視し、より現実的で建設的な自己認識に変えていきます。また、小さな成功体験を意図的に作り出し、それを適切に評価することも効果的です。
自己肯定感改善の具体的な方法:
- セルフコンパッション:自分への思いやりの練習
- 成功日記:日々の小さな成果の記録
- 価値観の明確化:自分にとって大切なものの再確認
- 強みの発見:個人の特性と能力の棚卸し
- 境界線設定:健全な人間関係の構築
研究では、自己肯定感の向上により創造性や問題解決能力も高まることが示されています。また、ストレス耐性や人間関係の質も改善する傾向があります。継続的な取り組みにより、約3ヶ月で変化を実感する人が多いとされています。
グリット・自己制御力を性格心理学で伸ばす
グリットとは、長期的な目標に向かって情熱と粘り強さを維持する能力です。この概念は成功の重要な予測因子として注目されており、性格を変える方法を考える上で欠かせない要素となっています。グリットは才能よりも重要な場合が多いことが研究で明らかになっています。
自己制御力は、衝動や欲求を適切にコントロールする能力です。この能力が高い人は、長期的な目標達成により成功しやすく、健康的な生活習慣も維持しやすい傾向があります。幸いなことに、自己制御力は筋肉のように鍛えることができます。
グリットを伸ばすための練習として、段階的な目標設定が効果的です。大きな目標を小さなステップに分解し、それぞれの達成を通じて成功体験を積み重ねます。失敗しても諦めずに続ける習慣を身につけることで、グリットは自然と向上していきます。
グリット・自己制御力向上のための戦略:
- 成長マインドセット:能力は努力で伸びるという信念の育成
- 意図的練習:弱点を特定し集中的に改善する訓練
- 環境設計:誘惑を排除し集中しやすい環境の構築
- 振り返り習慣:定期的な進捗確認と軌道修正
- メンタルモデル:困難な状況での対処法の事前準備
性格心理学の研究によると、グリットと自己制御力の向上により、学業成績、仕事のパフォーマンス、人間関係の質が総合的に改善します。これらの能力は相互に関連しており、一方を伸ばすことでもう一方も向上する傾向があります。日常的な練習により、約4-8週間で効果を実感できることが多いとされています。
性格改善の具体的なステップ
効果的な性格を変える方法は、系統的なアプローチに従って実行することが重要です。闇雲に努力するのではなく、科学的根拠に基づいた段階的なプロセスを踏むことで、確実な変化を実現できます。
まず現状の性格特性を客観的に把握することから始めます。ビッグファイブ性格検査やMBTI診断などを活用し、自分の強みと改善点を明確にします。この自己理解が性格改善の土台となります。次に、具体的で測定可能な目標を設定します。
目標設定後は、日々の行動計画を作成します。小さな変化から始めて、徐々に習慣化していきます。例えば、社交性を高めたい場合、週に1回新しい人と会話することから始め、段階的に頻度を増やしていきます。
性格改善の6つのステップ:
- ステップ1:現状分析と自己理解の深化
- ステップ2:明確な目標設定とロードマップ作成
- ステップ3:日々の行動計画の策定
- ステップ4:実践と記録による進捗管理
- ステップ5:定期的な評価と軌道修正
- ステップ6:長期的な維持と発展
実践段階では記録をつけることが重要です。日記や行動記録を通じて、変化を客観視します。また、信頼できる人からのフィードバックを得ることで、盲点に気づくことができます。挫折や停滞期があっても、それも成長プロセスの一部として受け入れ、継続することが成功の鍵となります。
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よくある質問
Q: 性格を変えるのにどのくらい時間がかかりますか?
A: 性格を変える方法の効果は個人差がありますが、一般的に3-6ヶ月で初期の変化を実感できます。表面的な行動変化は数週間で現れることもありますが、根本的な性格特性の変化には6ヶ月から2年程度を要することが多いとされています。継続的な取り組みが重要であり、焦らずに長期的な視点で取り組むことが成功の秘訣です。
Q: 年齢が上がると性格は変えにくくなりますか?
A: 年齢とともに性格の可塑性は低下する傾向がありますが、変えることは可能です。若い頃の方が変化しやすいのは事実ですが、成人後も適切な方法により意味のある変化を実現できます。研究では、60代以降でも性格改善に成功した事例が多数報告されています。年齢に関係なく、動機と継続的な努力があれば性格は変えられます。
Q: 性格を変えることでデメリットはありますか?
A: 急激な性格変化や、自分らしさを完全に否定するような変化にはリスクがあります。アイデンティティの混乱や周囲との関係性の変化により、一時的なストレスを感じることもあります。そのため、段階的で自然な変化を心がけ、自分の核となる価値観は保持しながら改善することが重要です。専門家のサポートを受けながら進めることをお勧めします。
Q: 内向的な性格を外向的に変えることはできますか?
A: 内向性と外向性は性格の根本的な特性ですが、行動面では変化させることができます。内向的な人が社交的な行動を増やしたり、コミュニケーション能力を向上させたりすることは十分可能です。ただし、エネルギーの源泉(一人の時間で回復するなど)は変わりにくいため、自分の特性を理解した上で適応的な変化を目指すことが現実的です。
Q: 性格改善に効果的な本や教材はありますか?
A: 科学的根拠に基づいた書籍として認知行動療法の入門書や、ポジティブ心理学の実践ガイドが推奨されます。また、マインドフルネス瞑想の教材や、目標設定に関する実用書も有効です。ただし、本だけでなく実践が最も重要であり、学んだ理論を日常生活に適用し続けることが性格改善の核心となります。必要に応じて専門家によるカウンセリングも検討してください。
Q: 挫折しがちな人でも性格改善を成功させる方法はありますか?
A: 挫折を繰り返す人こそ、小さな目標設定と環境設計が重要になります。完璧を求めずに、1日1つの小さな行動から始めることをお勧めします。また、変化を支えてくれる仲間やコミュニティを見つけることも効果的です。挫折そのものを失敗と捉えず、学習機会として活用する視点を持つことで、長期的な成功につながりやすくなります。
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16タイプの科学的な背景
MBTIの概要
MBTIは性格を16タイプに分類する心理学の理論です。
そもそもMBTIとは、マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インジケーター(Myers-Briggs Type Indicator)の略称です。
MBTIでは、以下の4つの指標を組み合わせて性格を16タイプに分類します。
- 外向性(Extraversion)か内向性(Introversion)
- 感覚(Sensing)か直観(iNtuition)
- 思考(Thinking)か感情(Feeling)
- 判断(Judging)か知覚(Perceiving)
つまり、MBTIでは自分の性格傾向を「ISTJ」や「ENFP」などの4文字で表現するのです。似ているものとしてとても有名な16personalitiesがありますが、これはMBTIとビッグファイブを合わせて作られています。
ビッグファイブの概要
性格心理学において最も有力な特性理論の一つが「ビッグファイブ(Big Five)」です。
ビッグファイブは、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5つの特性を測定します。
また、16personalitiesやMBTIはタイプ分類(例、外向的か内向的かのどちらか)を用いるのに対して、ビッグファイブが特性を連続的な数値で評価する(例、外向性3.5)点も大きな違いです。
さらに、古くから研究されており、論文数も多く、学力や所得、脳や遺伝など、他の分野でも多くの研究が行われています。ビッグファイブの方が比較的、科学的な裏付けが強いと言えます。
MBTI・ビッグファイブ・HEXACOの相関関係
MBTIの4指標とビッグファイブの5因子には相関関係があります。
この相関を示した代表的な研究に、「The relationship between the revised NEO-Personality Inventory and the Myers-Briggs Type Indicator」という論文があります。
この論文によると、MBTIとビッグファイブの相関は以下の通りです。

また、MBTIとビッグファイブを参考にして作られた16personalitiesでは、ビッグファイブの神経症傾向が「アイデンティティ」と呼ばれており、自信(Assertive)か、慎重(Turbulent)かで分類されています。
一番右には比較的新しい性格診断である「HEXACO(ヘキサコ)」があります。ビッグファイブに1つ指標「正直・謙虚さ」を加えて改良されています。いじめやハラスメントの加害者はHEXACOでの研究が盛んです。
16personalitiesやMBTIは科学的根拠が弱いため、本記事ではビッグファイブやHEXACOとの相関関係を根拠にして、16personalitiesの性格タイプを詳細に解説しています。
FAQや注意点
HAXACOの結果と、16personalities(通称MBTI診断)やMBTI(本家)と結果が変わる
- 性格は遺伝と環境の影響を受けるため、環境が変われば回答も変わります(例、疲れてると情動性が変化するなど)。遺伝について詳しくはこちら。
- 年齢次第で回答のブレがあります。詳しくはこちら。
- タイプ分類は各数値が3以上、3未満で行っているため、3に近い値だと、質問の聞き方やその時の環境次第で結果が変わりやすくなります。タイプよりも数値を見てください。
- MBTI(本家)や16personalities(通称MBTI診断)は質問設計の段階でどの程度統計的な処理をしているか論文が見当たらないため不明確です。一方で、ビッグファイブやHEXACOはそういった論文が簡単に見つかりますし、今回のHEXACO-JP診断は論文ベースです。
- MBTIや16personalitiesは普段の行動(学力・年収など)や、脳・遺伝などとの比較した研究論文があまり多くない一方で、ビッグファイブやHEXACOは数多く存在します。
- HEXACOは、ビッグファイブの要素の変形なので似て非なるものです。HEXACOの正直・謙虚さは、ビッグファイブの協調性と神経症傾向から抽出されています。
その他にもご質問がございましたらお問い合わせからご連絡ください。
性格診断の結果はあくまで人生の「ヒント」まで
先にも書きましたが、性格は遺伝と環境の影響を受けます。遺伝の影響で、ブレ幅は一定ですが、環境次第である程度答えがブレます。
またビッグファイブやHEXACOの研究論文では学力や年収などと相関分析をしていますが、自然科学の実験ほど大きな相関係数ではありません。相関係数は最小-1、最大1ですが、だいたい-0.4~0.4ほどが多いです。もちろん高いものもあります。0.8や0.9ではなく、それに比べたら低いです。
ただそれでも様々な研究はありますので、「占い以上、自然科学未満」と思ってください。心理学や占いを100%否定しているわけではありません。

ライター兼監修者:トキワエイスケ
性格心理学研究者 / 株式会社SUNBLAZE 代表
子どもの頃、貧困・虐待家庭・いじめ・不登校・中退など社会問題の当事者として育つ。社会問題を10年間研究し、自由国民社より『悪者図鑑』を出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究し、査読付きジャーナル論文2本掲載(Frontiers in Psychology、IEEE Access)。社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。
専門:性格心理学 / ビッグファイブ / HEXACO / MBTI / 社会問題の予測
研究者プロフィール: ORCID / Google Scholar / ResearchGate
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