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開放性とは?ビッグファイブ診断・MBTIのNとSとの関連など

    openness、開放性、SとNの違い

    皆さんは「開放性(Openness)」という言葉を聞いたことがありますか?

    この性格特性は、私たちの性格を形成する重要な要素の一つであり、どれだけ新しいことに対してオープンであるかを示します。

    また、ビッグファイブやHEXACO性格モデルの一つの要素であり、私たちの日常生活、職業選択、人間関係に大きな影響を与えると言われています。

    この記事では、具体的にどのような特徴を持ち、私たちの生活にどのように影響を与えるのかを掘り下げていきます。

    この性格特性について学び、自己理解を深めることで、新しいチャレンジにも自信を持って取り組むことができるようになります。

    それでは、開放性の世界を一緒に探索していきましょう。

    今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。

    ※MBTI診断よりも科学的な性格診断は、こちらのHEXACO(ヘキサコ)診断!ビッグファイブに新しく1つの指標を追加して、性格のダークさ(サイコパスなど)がわかるようになりました。

    HEXACOの「開放性」って何?

    開放性の基本的な定義

    開放性とは、新しい体験やアイデアに対して受け入れやすい性格特性です。

    これにはいくつかの要素があります:

    • 新奇なアイデアへの好奇心
    • 異なる文化や価値観への興味
    • 芸術や冒険に対する開かれた態度

    高い人は、通常、新しいことに挑戦するのが好きです。彼らは創造的で、多様な趣味や興味を持っていることが多いです。

    反対に、低い人は新しい変化をあまり好まない傾向があります。これは、彼らが既知のものや慣れ親しんだ環境を好むためです。

    この特性は、日々の選択や人間関係にも影響を与えます。開放性は、個人の性格を理解する上で非常に重要な要素です。

    開放性が高い人の特徴

    高い人は、新しいことに対して非常に好奇心旺盛です。彼らの一般的な特徴を以下に挙げます:

    • 新しいアイデアや活動に対して積極的
    • 異文化や異なる考え方に対する理解が深い
    • 芸術や音楽、文学への関心が高い

    これらの特徴により、高い人は多様な環境で活躍することができます。彼らは、周囲の人々とも異なる視点を共有し、新しい解決策を見つけることが得意です。

    また、彼らは一般的に、変化を恐れず、チャレンジを楽しむ傾向にあります。創造的な仕事や研究職に向いているとも言われています。

    開放性の高さは、柔軟で創造的な思考を促進し、個人の成長に寄与します。

    開放性が低い人の特徴

    低い人は、新しいことへの抵抗感が強い傾向にあります。彼らが示す一般的な特性は次のとおりです:

    • 慣れ親しんだ方法や環境を好む
    • 変化に対して慎重または消極的
    • 異なる文化や新しいアイデアに対して無関心または拒否的

    低い人は、安定を重んじるため、変化の多い環境では不安を感じることがあります。彼らは既存のルールや伝統を尊重し、それに従うことを好みます。

    また、新しいものよりも既知のものに対する信頼が厚いです。このような特性は、特に保守的な職業や役割で有効であることが多いです。

    MBTIのNとSとの関連性

    学術的に信頼されたビッグファイブと、16タイプで性格を分類するMBTI関連があるとする論文があります。主な相関関係は以下の通りです。

    相関表EINSFTJP
    外向性強い正強い負
    開放性強い正強い負
    協調性強い負
    誠実性強い正強い負
    神経症傾向
    MBTIとビッグファイブの相関表

    ここから分かる通り、ビッグファイブHEXACOの開放性と、MBTIのN・Sは相関がある可能性があります。図でまとめると以下のようになります。

    「開放性」と知能の関連性

    開放性が知能にどう影響するか

    この特性が高い人は、一般的に高い知能指数(IQ)を持つことが多いです。知能との関連は以下の通りです:

    • 創造的な問題解決能力が高い
    • 学習への意欲が強く、新しい知識を吸収するのが早い
    • 理解力が深く、複雑な概念をより簡単に把握する

    これらの特性は、特に学術的な環境や研究職において有利に働きます。

    開放性の高い人は、新しいアイデアや理論に対して開かれた態度を持ち、それを探求することで知識の幅を広げます。

    彼らは多角的に物事を見ることができ、その結果、より良い洞察や発見につながることがあります。

    開放性は、知的成長を促進し、学習や研究の効率を向上させる要因です。

    知的好奇心と学習への影響

    知的好奇心は、新しい知識やスキルの習得を促進します。この好奇心が学習に与える具体的な効果は以下の通りです:

    • 学習内容に対する深い関心と熱意を持つ
    • 学習過程で新たな質問や発見を楽しむ
    • 学びの多様な方法や手段に開かれている

    これらの特性は、効果的な学習環境を作り出すのに役立ちます。知的好奇心が高い人は、ただ情報を記憶するだけでなく、それをどのように活用できるかを考えます。

    彼らは自己主導で学び、自分自身で学習の方向性を定めることが多いです。このようなアプローチは、学習の効率を大きく向上させることができます。

    知的好奇心は、学習をより豊かで効果的なものにし、継続的な成長を支える重要な要素です。

    創造性との結びつき

    創造的な思考や発想を強化する性格特性です。

    開放性と創造性の関係を以下の点で見ることができます:

    • 新しいアイデアや解決策を考え出す能力
    • 従来の枠を超えた思考の自由度
    • 芸術的または革新的なプロジェクトへの積極的な参加

    この特性が高い人は、既存の方法やアプローチに縛られることなく、新しい方法で物事を考えることができます。

    彼らは異なる視点を統合し、独自の解決策を生み出すことが多いです。また、芸術や文化に対する深い理解と興味が、創造的な活動へと導きます。

    創造性との強い結びつきは、革新的な発想やアイデアの源泉となります。

    「開放性」の遺伝的な背景

    開放性の遺伝率とは

    この特性は、一部遺伝的要因によって影響を受けることが知られています。

    遺伝率に関連する点を以下に示します:

    • 開放性の一部は遺伝によるものである
    • 一卵性双生児の研究がこれを支持している
    • しかし、全体の性格形成には環境も大きく影響する

    遺伝的な背景があるため、開放性は家族間で似た傾向を見せることがあります。ただし、個人の経験や育った環境も、その性格の発達には不可欠です。

    このような遺伝と環境の相互作用が、個々の性格の多様性を生み出しています。

    開放性の遺伝率は、性格がどのように形成されるか理解する上で重要な要素です。

    開放性に影響を与える遺伝子

    開放性は部分的に遺伝によって決まります。
    研究によると、双子の調査からこの性格特性の遺伝率は約6割です。
    そのため、遺伝子は開放性の形成に大きく寄与しています。

    遺伝的要因について具体的に見ていきましょう:

    • 同一遺伝子を持つ一卵性双生児は、異なる環境で育っても開放性の点数が似ています。
    • 遺伝子が影響することで、個人の新しい経験への積極性や創造性に差が出ます。

    さらに、脳の機能との関連も見逃せません。
    開放性の高い人は、特定の脳領域、特に前頭前皮質が活発です。
    この領域は、創造的な思考や計画を担っています。

    こうした遺伝的背景と脳機能の相関は、開放性の性格特性がどのように形成されるかを理解する手がかりを提供します。

    遺伝と環境の相互作用

    開放性の発達には、遺伝だけでなく環境も重要な役割を果たします。

    この相互作用には以下のような側面があります:

    • 家庭環境や教育が遺伝的傾向を強化または抑制する
    • 異文化経験や社会的交流が開放性を形成する
    • ストレスフルな環境が開放性の発達に悪影響を与えることもある

    子供時代の経験や、成長過程での教育の質が、開放性の程度に大きく影響します。

    親や教師からの支援と奨励は、子供が新しいことに挑戦する勇気を持つのを助けます。

    また、社会的な多様性に触れることが多ければ多いほど、開放性は高まる傾向にあります。

    「開放性」と脳の関係

    開放性が脳に与える影響

    この特性が高い人は、脳の特定の領域が活発になる傾向があります。

    脳における開放性の影響には以下の点が含まれます:

    • 前頭前野の活動性が高い
    • 新しい情報の処理が効率的

    前頭前野は、複雑な思考や意思決定プロセスに関与しており、この領域の活性化は、新しいアイデアへのオープンな態度と関連しています。

    また、神経可塑性の高い人は、学習や記憶の形成が促進され、新しいスキルをより効果的に習得することができます。

    これにより、開放性が高い人は新しい環境や未知の状況にも柔軟に対応する能力を持っています。

    開放性が脳に与える影響は、個人の学習能力や創造性に直接関連しています。

    開放性と脳機能の関連研究

    最新の神経科学研究は、開放性が脳の特定の機能にどう影響するかを明らかにしています。

    関連する研究結果を以下に示します:

    • 脳の情報処理速度との関係
    • 感情調節能力との相関
    • 創造的思考を司る脳領域の活性化

    これらの研究は、開放性の高い人が新しい情報をより迅速に処理し、感情をうまく管理できることを示しています。

    また、創造的思考に関わる脳領域の活性化は、開放性と直接関連していると考えられています。

    これにより、開放性の高い人は、異なる視点から問題を解決する能力が向上します。

    脳機能の研究は、人間の認知や行動の理解を深めるのに役立っています。

    脳のどの部分が開放性に関与しているのか

    開放性には特に前頭葉と側頭葉が深く関わっています。

    これらの脳領域の役割を以下にまとめます:

    • 前頭葉:意思決定、計画、社会的行動の調節
    • 側頭葉:言語理解、感情処理、記憶形成

    前頭葉は、新しい情報や状況に対する適応を司る中心地です。ここが活発に機能することで、人は新たなアイデアや挑戦に積極的に取り組むことができます。

    側頭葉は、新しい経験から得られる情報の処理と、それに関連する感情の理解に重要な役割を果たします。

    これらの脳領域の活動は、開放性の特徴と直接的に関連しており、個性の多様性を生み出す要因の一つです。

    開放性を高める方法

    日常生活でできる開放性向上策

    新しい経験や活動に積極的に参加することが開放性を向上させます。

    具体的な方法は以下の通りです。

    • 異なる文化のイベントに参加する
    • 未知の分野の本を読むか、講座を受ける
    • 新しい趣味やスポーツに挑戦する

    これらの活動は、自分の視野を広げ、新しいアイデアや価値観に触れる機会を増やします。

    また、異なる背景を持つ人々との交流は、互いの違いを受け入れることを学ぶ大きな助けになります。

    このようにして、開放性を高めると、新しい環境や状況にも柔軟に対応することが可能になります。

    開放性を日常的に高めることは、個人の成長と社会への適応能力の向上に寄与します。

    トレーニングや習慣による効果

    定期的なメンタルトレーニングや習慣は、開放性を効果的に向上させることができます。

    開放性を高めるための習慣には以下のようなものがあります:

    • 毎日異なる情報源からニュースを読む
    • 定期的にクリエイティブな活動(絵を描く、書くなど)に取り組む
    • 瞑想や思考の探求を日常に取り入れる

    これらの活動は心の柔軟性を養い、様々な視点から物事を考える能力を高めます。

    例えば、異なる情報源からニュースを読むことは、偏見を減らし、より広い視野を持つことにつながります。

    クリエイティブな活動は、新しいアイデアを形にすることで、創造的な思考を促進します。

    開放性を高めるトレーニングや習慣は、日々の生活に取り入れることで、より柔軟で寛容な人間に成長させることができます。

    他のHEXACO要素とのバランス

    開放性は他のHEXACO性格要素と相互作用して、個人の全体的な性格プロファイルを形成します。

    他の要素とのバランスの重要性を以下に示します:

    • 誠実さとのバランス:冒険的である一方で、信頼性も保つ
    • 情緒安定性とのバランス:新しい体験を楽しむ一方で、感情をコントロールする
    • 協調性とのバランス:自己表現を大切にしながら、他者との調和も求める

    このようなバランスは、個人が社会的にも個人的にも適応するのに役立ちます。

    例えば、開放性が高い人は新しいことにチャレンジすることを楽しむかもしれませんが、誠実さが低いと信頼性に欠ける場合があります。

    また、感情のコントロールができれば、不確実な状況でも冷静に対応することができます。

    開放性と他のHEXACO要素とのバランスは、より効果的で満足のいく人生を送るために重要です。

    より詳細にHEXACOモデルを知りたい方は以下の記事もご覧ください。またこちらからHEXACO心理テストを受けることもできます。

    「開放性」の社会的意義

    開放性が職業選択に及ぼす影響

    この特性が高い人は、創造的または社会的な職業に就く傾向があります。

    具体的な職業選択への影響を以下に示します:

    • 芸術家や作家など、創造性を要求される職業
    • 社会福祉や教育分野など、人との交流が多い職業
    • 研究職や技術革新を行う分野

    この特性が高い人は新しいアイデアやアプローチに対してオープンであり、非伝統的な職業や環境にも適応しやすいです。

    彼らは変化を受け入れることに抵抗が少なく、不確実性の中で新しい解決策を見つけ出す能力があります。

    このような特性は、特に急速に進化する産業や創造的な分野で求められるスキルです。

    開放性が職業選択に与える影響を理解することは、キャリアの方向性を決める上で非常に有益です。

    社会生活での開放性の役割

    開放性は、多様な社会環境での適応や協調を促進します。

    社会生活に及ぼす影響を以下に示します。

    • 異なる文化や価値観を受け入れる能力
    • 新しい社会的状況に対する柔軟な対応
    • コミュニケーションや協力の向上

    開放性の高い人は、新しいアイデアや異なる視点に対して好奇心を持ち、他者との意見の違いを受け入れることができます。

    これにより、様々な背景を持つ人々との間で効果的なコミュニケーションを築くことが可能になります。

    また、協力的な態度は、チームワークや共同プロジェクトの成功に寄与します。

    開放性は、豊かで多様な社会生活を享受するための鍵となります。

    人間関係と開放性

    開放性が高い人は、人間関係を豊かにし、相互理解を深めるのに役立ちます。

    人間関係における開放性の効果を以下に示します:

    • 新しい人々との出会いに対する積極的な姿勢
    • 異なる意見や価値観への寛容さ
    • 深い対話や感情的なつながりの促進

    この特性が高い人は、他人とのコミュニケーションにおいてオープンな態度を保ちます。

    これにより、他者の意見や感情を理解しやすくなり、関係の深化につながります。

    また、様々な人々との交流を楽しむことで、より広いネットワークを築くことができます。

    開放性は、人間関係における信頼と理解の構築に非常に重要です。

    最後に

    この記事では、HEXACO性格モデルの一つである「開放性」について深掘りしました。

    この特性は新しい体験やアイデアに対する受容性を示す重要な性格特性です。

    高い人は、創造性が豊かで、異文化や新しい環境にも柔軟に適応することができます。一方で、低い人は、安定した環境を好み、変化に対して慎重な姿勢を持ちます。

    知能や創造性と密接に関連し、学習や職業選択にも大きな影響を与えることが分かりました。

    また、社会生活や人間関係においても、コミュニケーションや協調性を高め、豊かな対人関係を築くためのカギとなります。

    開放性を理解し、自身や他者の性格をより深く理解することは、個人の成長だけでなく、効果的な社会参加にも寄与します。

    この性格特性に注目し、日々の生活の中で意識的に開放性を高めることが、より充実した人生を送るための一歩となるでしょう。

    tokiwa eisuke

    ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
    株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究しており、社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。