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理想の上司の性格とは?部下をサポートする上司は成果も出る

    理想の上司の性格

    理想の上司の性格とは何でしょうか。

    私たちが仕事をする上で、上司の存在は欠かせません。

    上司は部下の成長を支援し、適切な指導を行うことが求められます。

    一方、部下は上司の指示に従い、業務を遂行していきます。

    このように、上司と部下の関係は、組織の業績に大きな影響を与えるのです。

    では、理想的な上司とはどのような性格の持ち主なのでしょうか。

    米国の会計事務所で行われた研究「Effects of Supervisor’s Personality on the Support, Abuse, and Feedback Provided to Junior Accountants」では、上司の性格と部下への行動の関係性が明らかになりました。

    この研究結果から、私たちが目指すべき上司像を探っていきましょう。

    今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。

    ※MBTI診断よりも科学的な性格診断は、こちらのHEXACO(ヘキサコ)診断!ビッグファイブに新しく1つの指標を追加して、性格のダークさ(サイコパスなど)がわかるようになりました。

    目次

    理想の上司の性格とは?会計士を対象とした研究で明らかに

    会計事務所での上司と部下の関係

    会計事務所では、上司と部下の関係が非常に重要です。

    上司は部下の成長を支援し、適切な指導を行う必要があります。

    一方、部下は上司の指示に従い、業務を遂行していきます。

    このような上司と部下の関係は、会計事務所の業績に大きな影響を与えます。

    良好な関係を築くことで、部下のモチベーションが高まり、生産性が向上します。

    反対に、上司と部下の関係が悪化すると、部下のパフォーマンスが低下し、離職率が高まる可能性があります。

    そのため、会計事務所では、上司と部下の関係性を重視し、適切なマネジメントを行うことが求められています。

    理想的な上司像を明確にし、部下とのコミュニケーションを積極的に図ることが大切です。

    上司の性格が部下へのサポートに与える影響

    上司の性格は、部下へのサポートに大きな影響を与えます。
    性格(パーソナリティ)とは、個人の行動や考え方の特徴を表す概念です。
    上司の性格によって、部下に対する接し方や指導方法が異なってきます。

    理想的な上司は、部下の個性を理解し、適切なサポートを提供できる人物だと言えるでしょう。
    上司自身の性格を把握し、部下とのコミュニケーションを円滑に行うことが重要です。
    部下のモチベーションを高め、能力を最大限に引き出すためには、上司のサポートが不可欠なのです。

    理想の上司の性格①:協調性の高い上司は部下を支援的

    協調性の高い上司は、部下に対して支援的な姿勢を示します。
    協調性とは、他者と良好な関係を築こうとする傾向を表します。
    この特性の高い上司は、部下の意見に耳を傾け、アドバイスを提供します。
    困難な状況に直面した部下に対しては、積極的に助言や支援を行います。
    また、部下の成長を願い、適切なフィードバックを与えることで、能力開発を促進します。
    このような上司の下では、部下は安心して業務に取り組むことができます。
    上司からの支援により、部下のモチベーションが高まり、パフォーマンスが向上するのです。

    • 部下の意見を尊重する
    • 困難な状況では助言や支援を提供
    • 適切なフィードバックで能力開発を促進

    協調性の高い上司は、部下との信頼関係を築き、チームワークを重視します。部下一人ひとりの個性を理解し、それぞれに合ったサポートを提供することで、部下のエンゲージメントを高めていくのです。

    理想の上司の性格②:外向性と誠実性も支援的態度と関連

    外向性と誠実性も、上司の支援的態度と関連があります。
    外向性の高い上司は、積極的にコミュニケーションを図り、部下との交流を深めます。
    部下の悩みに耳を傾け、適切なアドバイスを提供することで、信頼関係を構築します。
    一方、誠実性の高い上司は、言行一致し、部下に対して誠意を持って接します。
    約束を守り、部下の努力を正当に評価することで、部下のモチベーションを高めます。
    このように、外向性と誠実性は、上司の支援的態度を支える重要な要素だと言えるでしょう。
    外向性と誠実性を兼ね備えた上司の下では、部下は安心感を持って業務に取り組むことができます。
    上司からの温かいサポートを受けることで、部下は自己の成長を実感し、仕事への意欲が高まるのです。

    • 外向性:積極的なコミュニケーションと交流
    • 誠実性:言行一致と部下への誠意ある対応

    外向性と誠実性は、上司の支援的態度を支える土台となります。これらの特性を持つ上司は、部下との信頼関係を築き、チームの一体感を醸成することができるのです。

    理想の上司の性格③:開放性と支援的態度の関係は不明

    開放性と支援的態度の関係については、明確な結論は得られていません。
    開放性とは、新しい経験や価値観に対して開かれている傾向を表します。
    この特性の高い上司は、部下の創造性を尊重し、斬新なアイデアを取り入れようとする可能性があります。
    しかし、実際に開放性が上司の支援的態度にどの程度影響を与えるのかは、まだ十分に解明されていません。
    一部の研究では、開放性と支援的態度の関連性が指摘されていますが、他の研究では明確な関係性が見出されていないのが現状です。
    開放性と支援的態度の関係性を明らかにするためには、さらなる調査と分析が必要だと考えられます。
    ただし、開放性の高い上司が、部下の新しい発想を受け入れ、多様性を尊重する傾向にあることは間違いありません。
    そのため、開放性は上司の支援的態度に間接的に影響を与えている可能性があります。
    今後の研究の進展により、開放性と支援的態度の関係性がより明確になることが期待されます。

    理想の上司の性格:神経症傾向が低く、外向性が高いことが重要

    理想の上司の性格:神経症傾向の高い上司は部下に虐待的

    神経症傾向の高い上司は、部下に対して虐待的な行動をとる傾向があります。
    神経症傾向とは、不安やストレスを感じやすく、情緒が不安定になりやすい特性を表します。
    この特性の高い上司は、部下に対して批判的になり、厳しい言動を繰り返すことがあります。
    些細なミスに対しても過剰に反応し、部下を叱責することがあるのです。
    このような上司の下では、部下は常に緊張を強いられ、ストレスを感じやすくなります。
    虐待的な言動は、部下のモチベーションを低下させ、パフォーマンスに悪影響を及ぼします。
    さらに、虐待的な上司の下では、部下の離職率が高くなる傾向があります。
    部下は上司からの虐待に耐えられなくなり、退職を選択するケースが増えるのです。
    神経症傾向の高い上司は、部下との信頼関係を築くことが難しく、チームの生産性を低下させてしまう可能性があります。

    理想の上司の性格:外向性が高いと神経症傾向の影響は弱まる

    外向性が高い上司は、神経症傾向の影響を緩和することができます。
    外向性の高い上司は、社交的で対人関係が良好な傾向があります。
    部下とのコミュニケーションを積極的に図り、良好な関係を築こうとします。
    たとえ神経症傾向が高くても、外向性の高さがその影響を和らげるのです。
    外向的な上司は、部下の意見に耳を傾け、適切なフィードバックを提供します。
    批判的になりすぎず、部下の良い点を見出し、褒めることを忘れません。
    このような上司の下では、部下は安心感を持って仕事に取り組むことができます。
    上司からの適切なサポートにより、部下のモチベーションは維持され、パフォーマンスも向上するでしょう。
    外向性の高さは、神経症傾向のマイナスの影響を相殺する効果があると言えます。
    ただし、外向性だけでは十分ではなく、他の特性とのバランスが重要であることも忘れてはいけません。

    理想の上司の性格:誠実性と協調性も虐待的態度を抑制

    誠実性と協調性の高い上司は、虐待的な態度を抑制することができます。
    誠実性の高い上司は、正直で倫理的な行動をとる傾向があります。
    部下に対して誠意を持って接し、公正な評価を行うことを心がけます。
    一方、協調性の高い上司は、他者との良好な関係を築こうとする傾向があります。
    部下の意見を尊重し、協力的な姿勢で接することができるのです。
    誠実性と協調性を兼ね備えた上司は、部下に対して虐待的な態度をとることは少ないでしょう。
    部下一人ひとりの個性を理解し、適切な指導とサポートを提供することができます。
    このような上司の下では、部下は安心感を持って業務に取り組むことができ、チームの一体感も高まります。

    • 誠実性:正直で倫理的な行動、公正な評価
    • 協調性:他者との良好な関係、部下の意見の尊重

    誠実性と協調性は、虐待的態度を抑制する重要な要素だと言えます。これらの特性を持つ上司の下では、部下は安心感を持って働くことができ、組織の生産性向上にもつながるのです。

    理想の上司の性格:誠実性、外向性、協調性が高いとフィードバックが効果的

    誠実性の高い上司は建設的なフィードバックを与える

    この特性の高い上司は、部下に対して建設的なフィードバックを与えることができます。
    誠実性とは、正直で倫理的であり、言行が一致している特性を表します。
    誠実性の高い上司は、部下の行動や業績を公正に評価し、適切なフィードバックを提供します。
    良い点は褒め、改善点は具体的に指摘することで、部下の成長を促すことができるのです。
    誠実性の高い上司は、部下との約束を守り、信頼関係を築きます。
    そのため、部下は上司からのフィードバックを真摯に受け止め、自己の成長につなげることができます。
    建設的なフィードバックは、部下のモチベーションを高め、パフォーマンスの向上につながります。
    部下は上司からの適切な評価とアドバイスを通じて、自己の強みと弱みを理解し、スキルアップを図ることができるのです。
    誠実性の高い上司は、部下の成長を支援し、組織の発展に貢献することができると言えるでしょう。

    外向性も建設的なフィードバックにつながる

    この特性の高い上司も、部下に対して建設的なフィードバックを提供することができます。
    外向性とは、社交的で対人関係が良好な特性を表します。
    外向性の高い上司は、部下とのコミュニケーションを積極的に図り、良好な関係を築きます。
    部下の意見に耳を傾け、適切なアドバイスを与えることで、部下の成長を支援するのです。
    外向的な上司は、部下の良い点を見出し、褒めることを忘れません。
    同時に、改善点についても具体的に指摘し、部下の成長を促します。
    このような建設的なフィードバックは、部下のやる気を引き出し、能力開発につながります。
    外向性の高い上司の下では、部下は安心感を持って仕事に取り組むことができ、自己の成長を実感できるでしょう。
    上司からの適切なフィードバックにより、部下は自信を持って業務に臨むことができるのです。
    外向性は、建設的なフィードバックを提供する上で重要な要素だと言えます。

    協調性の高さもフィードバックの質を上げる

    この特性の高い上司は、部下に対するフィードバックの質を高めることができます。
    協調性とは、他者と良好な関係を築こうとする特性を表します。
    協調性の高い上司は、部下の意見を尊重し、適切なサポートを提供します。
    部下一人ひとりの個性を理解し、それぞれに合ったフィードバックを与えることができるのです。
    協調性の高い上司は、部下との信頼関係を築き、オープンなコミュニケーションを促進します。
    そのため、部下は上司に対して率直に意見や悩みを伝えることができ、適切なアドバイスを得ることができます。
    上司と部下の間に良好な関係が築かれていれば、フィードバックの質は自然と高まっていくでしょう。
    この特性の高い上司は、部下の成長を願い、適切な指導とサポートを提供することができるのです。

    • 部下一人ひとりの個性を理解し、適切なフィードバックを提供
    • 上司と部下の間に信頼関係とオープンなコミュニケーションを構築

    協調性は、上司と部下の関係性を強化し、フィードバックの質を高める重要な要素だと言えます。協調性の高い上司の下では、部下は安心感を持って成長することができ、組織全体の生産性向上にもつながるのです。

    ※協調性が高い人はボランティアに参加している傾向があります。

    理想の上司の性格研究の方法

    上司の性格と部下へのサポート・虐待・フィードバックを測定

    この研究では、上司の性格と、部下へのサポート、虐待、フィードバックの関係性を調査しました。
    研究対象は、米国のトップ100の会計事務所の1つに勤める115人の会計士です。
    参加者には、ウェブベースの調査が実施され、上司の性格と行動に関する質問に回答してもらいました。
    上司の性格は、ビッグファイブ理論に基づく尺度を用いて測定されました。
    一方、部下へのサポート、虐待、フィードバックについては、先行研究で使用された尺度を採用しています。
    参加者は、上司の行動を評価し、それぞれの項目に対して回答を行ったのです。
    この調査により、上司の性格と、部下に対する行動の関係性を明らかにすることができました。
    上司の性格が、部下へのサポート、虐待、フィードバックにどのような影響を与えているのかが明らかになったのです。

    ビッグファイブ理論に基づく10項目で性格を評価

    上司の性格を評価するために、ビッグファイブ理論に基づく10項目の尺度が使用されました。
    ビッグファイブ理論とは、性格を5つの主要な特性で説明する理論です。
    具体的には、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5つの特性から構成されています。
    この研究では、各特性を測定するために、簡易版の尺度が採用されました。
    各特性につき2項目、合計10項目の質問に回答してもらうことで、上司の性格を評価したのです。
    簡易版の尺度を使用することで、参加者の負担を軽減しつつ、上司の性格を効果的に測定することができました。
    ビッグファイブ理論に基づく尺度は、性格研究において広く活用されており、信頼性と妥当性が確認されています。
    この尺度を用いることで、上司の性格を多面的に捉えることができたのです。

    重回帰分析で各特性の影響を検証

    上司の性格が、部下へのサポート、虐待、フィードバックに与える影響を検証するために、重回帰分析が行われました。
    重回帰分析とは、複数の説明変数から目的変数を予測する統計的手法です。
    この研究では、上司の性格を説明変数とし、部下へのサポート、虐待、フィードバックを目的変数として分析が行われました。
    各性格特性の影響力を個別に評価することで、どの特性が部下への行動に影響を与えているのかを明らかにしたのです。
    分析の結果、協調性、外向性、誠実性が高い上司は部下を支援し、神経症傾向が高い上司は虐待的であること、そして誠実性、外向性、協調性が高い上司は建設的なフィードバックを提供することが示されました。
    重回帰分析により、上司の性格と部下への行動の関係性が数値的に裏付けられたと言えるでしょう。

    理想の上司の性格の研究意義と限界:適材適所の人材配置に示唆

    上司の性格は部下のパフォーマンスや定着率に影響

    この研究の結果から、上司の性格が部下のパフォーマンスや定着率に影響を与えることが示唆されました。
    協調性、外向性、誠実性が高い上司の下では、部下は支援的な環境の中で働くことができ、モチベーションを高く維持できます。
    その結果、部下のパフォーマンスは向上し、仕事に対する満足度も高まるでしょう。
    反対に、神経症傾向の高い上司の下では、部下は虐待的な態度にさらされ、ストレスを感じやすくなります。
    このような環境下では、部下のパフォーマンスは低下し、離職率が高くなる可能性があります。
    上司の性格が部下の働きぶりに大きな影響を与えるということは、組織にとって重要な示唆だと言えます。
    部下のパフォーマンスを高め、定着率を上げるためには、適切な性格の上司を配置することが不可欠なのです。
    この研究の結果は、組織のマネジメントを考える上で貴重な知見を提供していると言えるでしょう。

    適切な気質の監督者を選ぶことが重要

    この研究は、適切な気質を持つ監督者を選ぶことの重要性を示唆しています。
    会計事務所において、監督者は部下の成長と組織の生産性に大きな影響を与える存在です。
    協調性、外向性、誠実性が高く、神経症傾向が低い監督者は、部下に適切なサポートとフィードバックを提供し、良好な関係を築くことができます。
    このような監督者の下では、部下は自己の能力を最大限に発揮し、組織に貢献することができるでしょう。
    一方、神経症傾向が高く、協調性や誠実性に欠ける監督者は、部下に対して虐待的な態度をとる可能性があります。
    このような監督者の下では、部下のモチベーションは低下し、離職率が高くなる恐れがあります。
    組織は、監督者の選任プロセスにおいて、適切な気質を持つ人材を見極めることが求められます。
    性格検査などを活用し、監督者としての資質を多面的に評価することが重要だと言えるでしょう。

    性格と行動の測定を部下の報告に依存している点は課題

    ただし、この研究にはいくつかの限界点も存在します。
    まず、上司の性格と行動の測定について、部下の報告に依存しているという点が挙げられます。
    部下の認識が、上司の実際の性格や行動と異なる可能性があるのです。
    より客観的な評価を行うためには、上司自身に性格検査を実施するなどの工夫が必要でしょう。
    また、部下の報告に基づいて性格と行動を測定しているため、共通法バイアスの影響も懸念されます。
    共通法バイアスとは、同じ回答者から複数の変数を測定することで生じる偏りのことを指します。
    この研究では、ハーマンの単一因子検定を行い、共通法バイアスの影響は小さいと判断されましたが、完全に排除することは難しいでしょう。
    今後の研究では、より多角的な測定方法を用いることで、これらの限界点を克服していくことが期待されます。

    最後に

    以上、米国の会計事務所で行われた研究から、理想的な上司の性格について探ってきました。

    協調性、外向性、誠実性が高く、神経症傾向が低い上司は、部下に適切なサポートとフィードバックを提供し、良好な関係を築くことができます。

    このような上司の下では、部下は自己の能力を最大限に発揮し、組織に貢献することができるでしょう。

    一方、神経症傾向が高く、協調性や誠実性に欠ける上司は、部下に対して虐待的な態度をとる可能性があります。

    部下のモチベーションを低下させ、離職率を高めるリスクがあるのです。

    組織にとって、適切な気質を持つ上司を選任することは非常に重要だと言えます。

    部下の成長と組織の発展を促すためには、上司の性格を多面的に評価し、適材適所の人材配置を行うことが求められるでしょう。

    たとえ部下の立場であっても、上司との良好な関係を築くことは仕事をする上で欠かせません。

    この研究結果を踏まえ、理想の上司像を目指していきたいものですね。

    tokiwa eisuke

    ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
    株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究しており、社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。