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悪者のモチベーションは?ダークトライアド人材活用法!

    悪者のキャリア、悪者のモチベーション

    悪者のモチベーションは何でしょうか?

    私たちは映画やドラマの中で、悪者が悪事を働く姿を見たことがあるでしょう。

    しかし、現実の世界でも、悪者と呼ばれるような人たちが存在します。

    彼らは一体どのような動機で行動しているのでしょうか?

    最近、心理学者たちは、「ダークトライアド」と呼ばれる3つの性格特性に注目しています。

    ナルシシズム、マキャベリアニズム、サイコパシーという特性を持つ人たちは、社会的に好ましくない行動をとる傾向があるのです。

    興味深いことに、彼らの性格特性は、仕事への態度とも関連があることが明らかになってきました。

    今回は、「One of these things is not like the others: The associations between dark triad personality traits, work attitudes, and work-related motivation」という論文を参考に、悪者のモチベーションの関係について探ってみたいと思います。

    それでは見てみましょう!

    今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。

    ※MBTI診断よりも科学的な性格診断は、こちらのHEXACO(ヘキサコ)診断!ビッグファイブに新しく1つの指標を追加して、性格のダークさ(サイコパスなど)がわかるようになりました。

    目次

    ダークトライアドとは?

    ナルシシズムの特徴

    ナルシシズムとは、自己愛の強さを表す性格特性です。
    自分を特別で重要な存在だと考え、賞賛されることを望みます。
    一方で、他者への共感性に欠ける傾向があります。
    ナルシシズムが高い人は、以下のような特徴を持っています。

    • 自己中心的な思考や行動
    • 他者からの賞賛や注目を求める
    • 権威や地位を重視する
    • 他者を利用したり、搾取したりする傾向

    ナルシシズムは適度であれば自信につながりますが、行き過ぎると対人関係で問題を引き起こすことがあります。

    自己愛が強すぎると、他者の感情を考慮せずに行動してしまうからです。

    ナルシシズムの特徴を理解することで、対人関係のトラブルを防ぐことができるでしょう。

    マキャベリアニズムの特徴

    他者を操作し、自分の目的のために利用する性格特性です。
    マキャベリアニズムが高い人は、以下のような特徴を持っています。

    • 戦略的で計算高い思考
    • 他者を操作したり、だましたりする
    • 良心や道徳心が欠如している
    • 目的達成のためには手段を選ばない

    マキャベリアニズムは、時として非倫理的な行動につながります。

    他者の感情を無視し、自分の利益のために行動するからです。

    しかし、状況によっては問題解決に役立つこともあります。

    適応的なマキャベリアニズムは、交渉力や戦略的思考の向上に寄与するでしょう。

    マキャベリアニズムの特徴を知ることで、適切な対人関係を築くことができます。

    サイコパシーの特徴

    反社会的で冷淡な性格特性を表します。
    サイコパシーが高い人は、以下のような特徴を持っています。

    • 共感性の欠如
    • 衝動的で無謀な行動
    • 罪悪感や後悔の欠如
    • 他者を操作したり、脅したりする

    サイコパシーは、犯罪や反社会的行動と関連があります。

    他者の気持ちを考慮せず、自分の欲求を優先するからです。

    一方で、冷静な判断力や果断な意思決定は、ビジネスの場で役立つこともあります。

    ただし、倫理観や道徳心を失わないように注意が必要です。

    サイコパシーの特徴を理解することで、適切な距離感を保ちながら対人関係を管理できるでしょう。

    悪者のモチベーション:仕事への態度とは?

    組織への同一性とは

    個人が組織の価値観や目標に共感し、一体感を持つことです。
    組織と自分を同一視し、組織の成功を自分の成功と捉えます。
    組織への同一性が高い人は、以下のような特徴を示します。

    • 組織の価値観や目標を内在化している
    • 組織の一員であることを誇りに思う
    • 組織のために自発的に行動する
    • 組織との強い絆を感じている

    これは、従業員のモチベーションや働きがいに影響します。

    組織と自分を同一視することで、仕事へのコミットメントが高まるからです。

    さらに、組織市民行動(OCB)を促進し、組織の発展に貢献します。

    これを高めることは、従業員のエンゲージメントを向上させる上で重要な要素と言えるでしょう。

    組織コミットメントとは

    組織コミットメントとは、従業員が組織に対して持つ愛着や忠誠心を表します。
    これが高い人は、以下のような特徴を示します。

    • 組織の目標や価値観を受け入れている
    • 組織のために尽力する意欲がある
    • 組織との関係を維持したいと願っている
    • 組織を離れることに抵抗を感じる

    組織コミットメントは、離職率の低下や業績の向上につながります。

    組織に対する愛着が強いほど、仕事への動機づけが高まるからです。

    また、組織市民行動(OCB)を促進し、組織の効率性を高めます。

    組織コミットメントを高めるためには、従業員の価値観を尊重し、公正な処遇を行うことが大切です。

    組織コミットメントは、従業員の定着率や生産性を左右する重要な要因と言えるでしょう。

    仕事満足度とは

    仕事満足度とは、従業員が仕事に対して感じる充実感や喜びの度合いを表します。
    これが高い人は、以下のような特徴を示します。

    • 仕事にやりがいを感じている
    • 職場環境に満足している
    • 上司や同僚との関係が良好である
    • 仕事と私生活のバランスが取れている

    仕事満足度は、従業員の心身の健康やウェルビーイングに影響します。

    仕事に満足している人は、ストレスが少なく、モチベーションが高いからです。

    また、仕事満足度が高いと、生産性や創造性が向上し、組織の業績にも貢献します。

    仕事満足度を高めるためには、従業員の自律性を尊重し、能力開発の機会を提供することが重要です。

    仕事満足度は、従業員のパフォーマンスや組織への貢献度を左右する重要な指標と言えるでしょう。

    研究1:悪者のモチベーションの関連

    悪者のモチベーション研究1の目的と方法

    研究1の目的は、ダークトライアドの性格特性と仕事への態度の関連を明らかにすることです。
    ハンガリーの従業員333名(男性134名、女性199名)を対象に、質問紙調査を実施しました。
    質問紙では、以下の変数を測定しました。

    • ダークトライアド
      • ナルシシズム、マキャベリアニズム、サイコパシー
    • 仕事への態度
      • 仕事関連の動機づけ、組織への同一性、組織コミットメント、職務満足度
    • 離職意図

    悪者のモチベーション研究1では、ダークトライアドの各特性と仕事への態度との関連を検討しました。

    また、ダークトライアドの特性によって、仕事への態度との関連に違いがあるかどうかを調べました。

    研究1の結果は、ダークトライアドと仕事への態度の関係性を理解する上で重要な知見を提供するでしょう。

    ※なおダークトライアドはHEXACO性格診断によって部分的に測定が可能です!こちらから測定できます

    ナルシシズムと仕事への態度の関連

    悪者のモチベーション研究1の結果、ナルシシズムは仕事への態度と正の関連を示しました。
    具体的には、以下のような関連が見られました。

    • ナルシシズムが高い人は、昇進や権力、責任を重視する傾向がある
    • ナルシシズムが高い人は、組織の使命や創造性、やりがいを大切にする
    • ナルシシズムが高い人は、友好的な職場環境や安定性、公正なリーダーシップをあまり重視しない

    これらの結果から、ナルシシズムが高い人は、自己顕示的な目標を追求し、組織の中で高い地位を目指す傾向があると言えます。

    一方で、対人関係や職場環境よりも、自分の成功を優先する可能性があります。

    ナルシシズムと仕事への態度の関連を理解することで、組織内のコミュニケーションや人材管理に活かすことができるでしょう。

    サイコパシーと仕事への態度の関連

    悪者のモチベーション研究1の結果、サイコパシーは仕事への態度と正の関連を示しました。
    具体的には、以下のような関連が見られました。

    • サイコパシーが高い人は、権力や金銭などの外的報酬に動機づけられる
    • サイコパシーが高い人は、ダイナミックな職場環境を好む傾向がある
    • サイコパシーが高い人は、成果主義の企業文化を重視する

    これらの結果から、サイコパシーが高い人は、自己中心的な目標を追求し、変化に富んだ環境を好む傾向があると言えます。

    また、業績を重視する組織文化に適応しやすいと考えられます。

    ただし、倫理観や共感性に欠ける点には注意が必要です。

    サイコパシーと仕事への態度の関連を理解することで、組織内の人間関係やリスク管理に役立てることができるでしょう。

    マキャベリアニズムと仕事への態度の関連

    悪者のモチベーション研究1の結果、マキャベリアニズムは仕事への態度と負の関連を示しました。
    具体的には、以下のような関連が見られました。

    • マキャベリアニズムが高い人は、金銭的報酬に強く動機づけられる
    • マキャベリアニズムが高い人は、成果主義の企業文化を好む傾向がある
    • マキャベリアニズムが高い人は、組織の使命や創造性、革新性をあまり重視しない

    これらの結果から、マキャベリアニズムが高い人は、自己利益の追求を最優先し、他者や組織への共感性に欠ける傾向があると言えます。

    また、短期的な成果を重視し、長期的な組織の発展には関心が低いと考えられます。

    マキャベリアニズムと仕事への態度の関連を理解することで、組織内の人材評価や育成方針の策定に活かすことができるでしょう。

    悪者のモチベーション研究1のまとめ

    悪者のモチベーション研究1では、ダークトライアドの性格特性と仕事への態度の関連を検討しました。

    ナルシシズムは仕事への態度と正の関連を示し、自己顕示的な目標追求や組織内での高い地位を目指す傾向が見られました。

    サイコパシーも仕事への態度と正の関連を示し、外的報酬への動機づけや変化に富んだ環境を好む傾向が明らかになりました。

    一方、マキャベリアニズムは仕事への態度と負の関連を示し、自己利益の追求を最優先する傾向が示唆されました。

    これらの結果は、ダークトライアドの各特性が仕事への態度に異なる影響を与えることを示しています。

    ダークトライアドと仕事への態度の関連を理解することは、組織におけるリーダーシップや人材マネジメントに役立つと考えられます。

    研究2:悪者のモチベーション、リーダーの場合

    悪者のモチベーション研究2の目的と方法

    研究2の目的は、リーダーのダークトライアドの特性と仕事への態度の関連を明らかにすることです。

    研究2では、91名のリーダー(平均年齢43.6歳)とその部下264名を対象に調査を実施しました。
    リーダーに対しては、以下の変数を測定しました。

    • ダークトライアド(ナルシシズム、マキャベリアニズム、サイコパシー)
    • 仕事への態度(達成動機、組織コミットメント、職務満足度)

    部下に対しては、リーダーのダークトライアドと達成動機について評価を求めました。

    研究2では、リーダーの自己評価と部下による他者評価の両方を用いて、ダークトライアドと仕事への態度の関連を検討しました。

    リーダーの特性と部下の評価の一致度も調べました。

    研究2の結果は、リーダーのダークトライアドが組織に与える影響を理解する上で重要な示唆を提供するでしょう。

    リーダーのナルシシズムと達成動機の関連

    悪者のモチベーション研究2の結果、リーダーのナルシシズムは達成動機と正の関連を示しました。
    具体的には、以下のような関連が見られました。

    • リーダーの自己評価によるナルシシズムは、自己評価の達成動機を正の方向に予測した
    • リーダーの他者評価によるナルシシズムは、他者評価の達成動機を正の方向に予測した

    これらの結果から、ナルシシズムが高いリーダーは、達成動機が高く、高い目標を追求する傾向があると言えます。

    自己評価と他者評価の両方で関連が見られたことから、ナルシシズムと達成動機の関係は頑健であると考えられます。

    ただし、ナルシシズムが極端に高い場合は、独善的な行動につながる可能性があります。

    リーダーのナルシシズムと達成動機の関連を理解することで、組織のビジョンや目標設定に役立てることができるでしょう。

    リーダーのマキャベリアニズムと達成動機の関連

    悪者のモチベーション研究2の結果、リーダーのマキャベリアニズムは達成動機と正の関連を示しました。
    具体的には、以下のような関連が見られました。

    • リーダーの自己評価によるマキャベリアニズムは、自己評価の達成動機を正の方向に予測した
    • リーダーの他者評価によるマキャベリアニズムは、他者評価の達成動機を正の方向に予測した

    これらの結果から、マキャベリアニズムが高いリーダーは、目標達成のために戦略的に行動する傾向があると言えます。

    自己評価と他者評価の両方で関連が見られたことから、マキャベリアニズムと達成動機の関係は一貫していると考えられます。

    ただし、マキャベリアニズムが極端に高い場合は、非倫理的な行動につながる恐れがあります。

    リーダーのマキャベリアニズムと達成動機の関連を理解することで、組織の目標達成や意思決定プロセスの改善に活かすことができるでしょう。

    リーダーのナルシシズムと組織コミットメントの関連

    悪者のモチベーション研究2の結果、リーダーのナルシシズムは組織コミットメントと正の関連を示しました。
    一方で、サイコパシーは組織コミットメントと負の関連が見られました。
    具体的には、以下のような関連が明らかになりました。

    • リーダーの自己評価によるナルシシズムは、組織コミットメントを正の方向に予測した
    • リーダーの自己評価によるサイコパシーは、組織コミットメントを負の方向に予測した

    これらの結果から、ナルシシズムが高いリーダーは、組織への愛着や忠誠心が強い傾向があると言えます。

    自己顕示的な動機から、組織の成功を自分の成功と同一視するのかもしれません。

    一方、サイコパシーが高いリーダーは、組織への愛着が低く、自己中心的な行動をとる可能性があります。

    リーダーのナルシシズムとサイコパシーが組織コミットメントに与える影響を理解することは、組織の安定性や発展に重要な示唆を与えるでしょう。

    リーダーのサイコパシーと仕事満足度の関連

    悪者のモチベーション研究2の結果、リーダーのサイコパシーは仕事満足度と負の関連を示しました。
    具体的には、以下のような関連が見られました。

    • リーダーの自己評価によるサイコパシーは、仕事満足度を負の方向に予測した

    この結果から、サイコパシーが高いリーダーは、仕事に対する充実感や喜びを感じにくい傾向があると言えます。

    共感性の欠如や衝動的な行動が、職場環境や対人関係に悪影響を及ぼすのかもしれません。

    ただし、今回の研究では他者評価との関連は検討されていないため、結果の一般化には注意が必要です。

    リーダーのサイコパシーと仕事満足度の関連を理解することで、組織内のコミュニケーションや人材育成の方針を見直すことができるでしょう。

    自己評価と他者評価の違い

    悪者のモチベーション研究2では、リーダーの自己評価と部下による他者評価の両方を用いて、ダークトライアドと仕事への態度の関連を検討しました。
    興味深いことに、自己評価と他者評価の相関は低いことが明らかになりました。
    つまり、リーダー自身の評価と部下による評価は、必ずしも一致しないと言えます。
    この結果は、以下のような示唆を与えます。

    • リーダーの自己認知と他者からの認知にはズレがある
    • 360度評価など、多面的な評価が重要である
    • リーダーの自己理解を深めるための支援が必要である

    自己評価と他者評価の違いを理解することは、リーダーの成長や組織の効果的なマネジメントに役立つと考えられます。

    リーダーの特性を多角的に評価し、フィードバックを行うことで、リーダーシップの向上や組織の健全な発展に寄与できるでしょう。

    悪者のモチベーション研究2のまとめ

    悪者のモチベーション研究2では、リーダーのダークトライアドの特性と仕事への態度の関連を検討しました。

    ナルシシズムとマキャベリアニズムは達成動機と正の関連を示し、ナルシシズムは組織コミットメントとも正の関連が見られました。

    一方、サイコパシーは組織コミットメントと仕事満足度に負の影響を与えることが明らかになりました。

    また、リーダーの自己評価と部下による他者評価の相関は低く、多面的な評価の重要性が示唆されました。

    これらの結果は、リーダーのダークトライアドの特性が組織に複雑な影響を及ぼすことを示しています。

    リーダーの特性を理解し、適切にマネジメントすることは、組織の効果的な運営に不可欠と言えるでしょう。

    悪者のモチベーション:ナルシシズムの場合

    ナルシシズムが仕事への動機づけを高める可能性

    研究1と研究2の結果から、ナルシシズムが仕事への動機づけを高める可能性が示唆されました。
    ナルシシズムが高い人は、以下のような特徴を示します。

    • 権力や地位、名声を追求する傾向が強い
    • 自己顕示的な目標を重視する
    • 外的報酬(昇進、報酬など)に動機づけられる

    これらの特徴は、仕事への動機づけを高める要因と考えられます。

    ナルシシズムが高い人は、自己実現や社会的認知を求めて、仕事に熱心に取り組むのかもしれません。

    また、ナルシシズムが高いリーダーは、部下の達成動機を刺激し、組織の生産性を向上させる可能性があります。

    ただし、ナルシシズムが極端に高い場合は、対人関係や倫理的問題につながる恐れがあります。

    ナルシシズムと仕事への動機づけの関係を理解することで、個人のキャリア開発や組織のパフォーマンス向上に役立てることができるでしょう。

    ナルシシズムが肯定的な仕事への態度につながる可能性

    研究1と研究2の結果から、ナルシシズムが肯定的な仕事への態度につながる可能性が示唆されました。
    ナルシシズムが高い人は、以下のような態度を示します。

    • 組織への同一性が高い
    • 組織コミットメントが強い
    • 仕事にやりがいを感じる傾向がある

    これらの態度は、仕事への満足度や組織への貢献度を高める要因と考えられます。

    ナルシシズムが高い人は、自己評価の維持・向上のために、組織の成功を自分の成功と同一視するのかもしれません。

    また、ナルシシズムが高いリーダーは、部下の組織コミットメントを高め、チームワークを促進する可能性があります。

    ただし、ナルシシズムが極端に高い場合は、独善的な行動や対人関係の問題につながる恐れがあります。

    ナルシシズムと肯定的な仕事への態度の関係を理解することで、組織の活性化やエンゲージメントの向上に寄与できるでしょう。

    ナルシシズムの高い人物の特徴と留意点

    この特性の高い人物は、組織において重要な役割を担う可能性がありますが、同時に留意すべき点もあります。
    ナルシシズムの高い人物の特徴と留意点は以下の通りです。

    • 自己顕示的な行動をとる傾向がある
    • 他者からの賞賛や称賛を求める
    • 批判や否定的なフィードバックに敏感である
    • 対人関係が表面的になりやすい
    • 倫理的な問題に直面した際に、自己利益を優先する可能性がある

    ナルシシズムの高い人物は、組織の目標達成に貢献する一方で、対人関係や倫理的問題に悩まされることがあります。

    彼らの特性を理解し、適切にマネジメントすることが重要です。

    ナルシシズムの高い人物に対しては、以下のような対応が求められます。

    • 建設的なフィードバックを与える
    • 倫理的な行動を促す
    • 対人関係スキルの向上を支援する
    • 適切な権限委譲を行う

    ナルシシズムの高い人物の特徴と留意点を理解することで、組織の健全な発展と個人の成長の両立を目指すことができるでしょう。

    まとめ:悪者のモチベーションを理解する

    ダークトライアドと仕事への態度の関連性

    本研究では、ダークトライアドの性格特性と仕事への態度の関連性を検討しました。
    研究1と研究2の結果から、以下のような知見が得られました。

    • ナルシシズムは仕事への動機づけや肯定的な態度と正の関連がある
    • マキャベリアニズムは達成動機と正の関連があるが、組織コミットメントとは負の関連がある
    • サイコパシーは組織コミットメントや仕事満足度と負の関連がある
    • リーダーの自己評価と部下による他者評価には乖離がある

    これらの知見は、ダークトライアドの特性が仕事への態度に複雑な影響を及ぼすことを示しています。

    個人の性格特性を理解し、適切にマネジメントすることが、組織の効果的な運営に不可欠と言えるでしょう。

    ナルシシズムが仕事への態度に及ぼす影響

    本研究では、ナルシシズムが仕事への態度に及ぼす影響に特に注目しました。
    ナルシシズムは、以下のような点で仕事への態度に影響を与えると考えられます。

    • 自己顕示的な目標を追求する動機づけを高める
    • 組織への同一性やコミットメントを強める
    • 仕事へのやりがいや満足度を高める

    ただし、ナルシシズムが極端に高い場合は、対人関係や倫理的問題につながる恐れがあります。

    ナルシシズムの適応的な側面を活かしつつ、否定的な影響を最小限に抑えることが重要です。

    ナルシシズムと仕事への態度の関係を理解することで、個人のキャリア開発や組織のパフォーマンス向上に役立てることができるでしょう。

    今後の研究課題と展望

    本研究では、ダークトライアドと仕事への態度の関連性について重要な知見が得られましたが、今後の研究課題も残されています。
    以下のような点が、今後の研究において検討すべき課題と言えるでしょう。

    • ダークトライアドの適応的な側面と非適応的な側面の識別
    • ダークトライアドと仕事への態度の因果関係の特定
    • 文化や職種による影響の差異の検討
    • ダークトライアドへの介入方法の開発

    これらの課題に取り組むことで、ダークトライアドと仕事への態度の関係性がより明確になると期待されます。

    また、ダークトライアドの特性を持つ人材のマネジメント方法や、組織風土の改善策の提案にもつながるでしょう。

    ダークトライアドの研究は、個人と組織のウェルビーイングの向上に寄与する重要な分野と言えます。
    今後のさらなる研究の発展が期待されます。

    tokiwa eisuke

    ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
    株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究しており、社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。