マキャベリアニズムとは、他者を操作・利用する傾向が強い性格特性のことです。
この特性を理解すると、身近な人間関係のトラブルを防ぐヒントになります。
「なぜあの人はいつも自分の利益ばかり優先するのだろう?」と感じたことはありませんか。
その背景に、マキャベリアニズムという性格特性が関わっている可能性があります。
本記事では、マキャベリアニズムの意味・特徴・他の性格特性との関係を解説します。
「ダークトライアド」や「HEXACOモデル」といった専門用語も、わかりやすく紹介します。
自分や周囲の人の行動を理解する手がかりとして、ぜひ最後までご覧ください。
今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。
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目次
マキャベリアニズムとは
マキャベリアニズムの意味と定義
マキャベリアニズムとは、他者を操作・利用する傾向が強い性格特性のことです。
イタリアの政治思想家ニコロ・マキャベリの名前に由来します。
自分の目的のためには手段を選ばず、他者の感情や利益を考慮しない傾向があります。
研究では、この傾向が強い人には以下のような特徴が見られます。
- 自己中心的で利己的
- 共感性に乏しい
- 道徳的規範を軽視する
- 他者を操作・利用する
このように、マキャベリアニズムは対人関係においてトラブルを生じやすい性格特性といえます。
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マキャベリアニズムの主な特徴
マキャベリアニズムの主な特徴は、自己中心性・共感性の欠如・搾取的行動の3つです。
- 自己中心的な性格:自分の利益を最優先し、他者の感情や立場を考慮しない
- 他者への共感性の欠如:相手の気持ちを理解したり、思いやったりすることが苦手
- 対人関係での搾取的行動:他者を利用・操作して自分の目的を達成しようとする
これらの特徴から、マキャベリアニズムが高い人は社会的に望ましくない行動をとりやすい傾向があります。
ただし、状況によってはマキャベリアニズム的な戦略が効果を発揮する場面もあります。
マキャベリアニズムの測定方法
マキャベリアニズムの測定には、質問紙形式の尺度が使われます。
代表的な尺度は以下の4種類です。
- Mach-IV尺度:20項目からなる質問紙で、マキャベリアニズムの傾向を測定
- マキャベリアニズム人格尺度(MPS):45項目からなる質問紙で、より詳細な評価が可能
- Dirty Dozen尺度(DD):12項目の短縮版で、手軽に測定できる
- HEXACO性格診断:60項目の質問で、こちらのオンラインで回答できる
得点が高いほど、マキャベリアニズムの傾向が強いことを示します。
ただし、自己報告式の尺度のため、回答に歪みが生じる可能性があります。
正確な評価のためには、多面的な測定が必要とされています。
マキャベリアニズムと他の性格特性の関係
マキャベリアニズムとダークトライアド
マキャベリアニズムは、ナルシシズム・サイコパシーと並ぶ「ダークトライアド」の1つです。
これら3つの性格特性には、以下のような共通点があります。
- 自己中心的な傾向が強い
- 他者への共感性が乏しい
- 対人関係において搾取的な行動をとりやすい
一方で、ナルシシズムは自己愛的で注目を求める傾向が強いのに対し、マキャベリアニズムは戦略的で計算高い特徴があります。
さらに、サイコパシーは衝動性や反社会性が高いのに対し、マキャベリアニズムは違法行為に手を染める可能性が比較的低いとされています。
このように、ダークトライアドの中でもマキャベリアニズムは独自の特徴を持つ性格特性といえます。
マキャベリアニズムとHEXACOモデル
マキャベリアニズムは、HEXACO性格モデルの6つの次元と関連があります。
研究では、特に以下の次元との関連が強いことが示されています。
- 正直・謙虚さ(H):低い
- 外向性(E):やや低い
- 情緒安定性(E):やや低い(精神的に安定)
- 協調性(A):低い
- 開放性(O):やや高い
つまり、マキャベリアニズムが高い人は、正直さや謙虚さが低く、内向的で協調性に乏しい傾向があります。
また、新しいアイデアへの開放性がやや高いことも特徴の1つです。
HEXACOモデルを使うことで、マキャベリアニズムをより多角的に理解することができます。
知能との関係
マキャベリアニズムは、言語性知能よりも非言語性知能が高い傾向があります。
言語性知能とは、言葉を使った理解力や表現力のことを指します。
一方、非言語性知能は、言葉以外の情報を処理する能力のことです。
マキャベリアニズムが高い人は、相手の表情や身振りから心理状態を読み取る能力に長けている可能性があります。
ただし、知能とマキャベリアニズムの関係については、まだ十分な研究結果が得られていません。
今後の研究の進展が期待されます。
自己高揚傾向の関連
マキャベリアニズムは、自己高揚傾向との関連がないことが示されています。
自己高揚傾向とは、自分を実際よりも良く見せようとする傾向のことです。
マキャベリアニズムが高い人は、他者を操作することには熱心な一方、自己アピールには関心が薄い傾向があります。
むしろ、自分の能力や成果を冷静に評価し、必要以上に自己主張しない面があるのかもしれません。
この点は、自己愛的なナルシシズムとは明確に異なる特徴といえます。
マキャベリアニズムと自己高揚傾向の関連については、さらなる研究が求められています。
マキャベリアニズムと反社会的行動
犯罪リスクとの関係
マキャベリアニズムが高い人は、犯罪行為に関与しやすい傾向があります。
特に、詐欺や横領などの経済犯罪との関連が研究で指摘されています。
ただし、サイコパシーほど衝動的・極端な犯罪行動をとるリスクは低いと考えられています。
むしろ、計画的で巧妙な犯罪を企てる可能性が高い傾向があります。
今後、犯罪防止のためにもマキャベリアニズムへの理解が重要になるでしょう。
非行傾向との関連
マキャベリアニズムが高い人は、ルールや規範を軽視しやすい傾向があります。
そのため、非行行動をとるリスクが高まります。
非行とは、犯罪には至らないものの、社会的に望ましくない行動のことを指します。
たとえば、以下のような行動が非行に含まれます。
- 学校での怠学や欠席
- 家庭での反抗的な態度
- 飲酒や喫煙などの問題行動
マキャベリアニズムが高い人は、自分の欲求を満たすために非行行動に走りやすいと考えられます。
ただし、非行の背景には複雑な要因があるため、マキャベリアニズムだけが原因とはいえません。
非行の予防や対策には、多角的なアプローチが必要とされています。
マキャベリアニズムの視点を取り入れることで、より効果的な介入につながる可能性があります。
攻撃性との関連
マキャベリアニズムが高い人は、言葉や行動で他者を攻撃しやすい傾向があります。
自分の目的達成のために他者を攻撃することに、躊躇しにくい特徴があります。
攻撃性には以下の3つのタイプがあります。
- 身体的攻撃:暴力などの物理的な攻撃行動
- 言語的攻撃:悪口や辛辣な言葉による攻撃
- 関係性攻撃:無視や仲間外れなどの間接的な攻撃
マキャベリアニズムが高い人は、状況に応じてこれらを巧みに使い分ける傾向があります。
ただし、攻撃性が高すぎると対人関係のトラブルを引き起こす可能性があります。
攻撃性の制御は、マキャベリアニズムが高い人にとって重要な課題といえるでしょう。
攻撃性の背景にあるマキャベリアニズムの特性を理解することで、適切な対応策を考えることができます。
搾取性との関連
マキャベリアニズムが高い人は、他者を利用・搾取する傾向が強いです。
自分の利益のために、他者の弱みにつけ込んだり、騙したりすることをいとわない傾向があります。
搾取的行動の例としては、以下のようなものがあります。
- 他者の労力や成果を横取りする
- 弱い立場の人を不当に扱う








