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「占い依存」信じやすい人は不安を感じやすい人!論文解説

    占い依存

    占い依存で、朝の運勢をつい何度も見てしまう。
    今日はラッキーなのか、それとも気をつける日なのか。
    通学前や寝る前に、そんな画面を開いた経験はありませんか。

    この記事では、占い依存が人の心にどのような影響を与えるのかを、研究結果をもとに分かりやすく解説します。

    参考にするのは、論文「Astrology And Mental Health: A Psychological Analysis Of Its Influence Across Cultures」(International Institute for Cultural Psychology, University of Toronto〈トロント大学〉、SSRN、2025年)です。

    今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。
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    占い依存はこわいだけ?実は支えにもなる道具だった

    占い依存が注目される理由

    大事なのは、占いが心に強く入る点です。
    この研究では、500人を調べました。
    そのうち67%が、週1回以上、占いにふれていました。
    さらに29%は、進路や恋愛など、大きな決定にも使っていました。
    一方で、15%は悪い結果で不安や苦しさを感じていました。

    • ひんぱんに見る人が多い
    • 人生の判断にも使われる
    • 悪い予測で心がゆれる

    つまり、占いはただの遊びではなく、心の動きや選び方に関わる存在です。だからこそ、役立つ面と気をつけたい面の両方を見る必要があります。

    占いが心に与える良い面と悪い面

    結論から言うと、良い面も悪い面もありました。
    まず、自分の気持ちを言葉にしやすくなる人がいました。
    そのため、心の整理に役立つ場合がありました。
    しかし一方で、結果にしばられすぎると、不安が強まりやすくなりました。
    また、決める力を外にゆだねる危険もありました。

    • 心の整理に役立つ
    • 自分の見方を作りやすい
    • ただし依存で不安も増える

    つまり、占いそのものが一方的に悪いのではなく、どう使うかで心への影響が変わりやすい、とこの研究は示しています。

    自己理解の助けになることがある

    特に重要なのは、自己理解の助けになる点です。
    研究では、占いを自分を見つめる道具として使う人がいました。
    たとえば落ちこんだ時に今は変わる時期だと考えると気持ちを整理しやすくなります。
    これは、できごとに意味をつけ受け止めやすくする動きです。
    その結果、自分への見方が少し前向きになる人もいました。

    • 気持ちを言葉にしやすい
    • つらさを整理しやすい
    • 自分を責めすぎにくい

    つまり、占いは未来を当てる道具というより、自分の心を見直す鏡のように働く時がある、と考えられます。

    不安を強めてしまうこともある

    ただし、悪い予測は不安を強めます。
    研究では、占いへの関わりが強い人ほど、不安が高い傾向が出ました。
    気分の落ちこみもやや高くなっていました。
    とくに悪い結果を見た後に強いストレスを感じた人は面接では49%いました。
    すると、まだ起きていないことまでこわく感じやすくなります。

    • 悪い予測で心が重くなる
    • 先のことを考えすぎる
    • 生活の選択が苦しくなる

    つまり、占いが心の支えになる時もありますが、悪い言葉を強く信じると、不安を広げる引き金にもなりえます。

    この論文が調べたこと

    この研究は、かなり広く調べています。
    調査は500人の質問調査と40人の面接で進められました。
    文化ごとの内訳もありました。
    西洋が200人、インド系が120人、中国系が100人、先住民系が80人でした。
    面接は各文化10人ずつです。心の状態と占いへの関わりをまとめて見たのが特長です。

    • 質問調査は500人
    • 面接は40人
    • 4つの文化を比較

    つまり、この論文は少人数の感想だけでなく、数字と語りの両方を集めて、占い依存の全体像を見ようとした研究です。

    占い依存で心はどう変わる?実は答えは一つではなかった

    占いに強く関わる人ほど不安が高い傾向

    いちばん目立ったのは、不安の上昇です。
    研究では、占いへの関わりが強い人ほど不安が高い、はっきりした傾向が出ました。
    毎日のように見たり、大事な決定に使ったりすると、気持ちが外の答えに左右されやすくなります。
    すると、自分で決めてもまだ不安が残りやすくなります。

    • ひんぱんな確認
    • 大きな決定への使用
    • 悪い結果への反応

    つまり、占いに近づくほど安心するとは限らず、むしろ不安を呼びこむ形になる人も少なくないと読めます。

    気分の落ち込みとも関係が見られた

    不安だけでなく、落ちこみも関係していました。
    研究では、気分の落ちこみも占いへの強い関わりとつながっていました。
    ただし、不安ほど強い関係ではありませんでした。
    それでも、気分が沈んだ時に、答えを外に求め続けると、
    自分の力を感じにくくなるおそれがあります。

    • 気分の重さも見られた
    • ただし不安ほどではない
    • 使い方しだいで差が出る

    つまり、占い依存は不安だけの問題ではなく、気分の落ちこみともゆるく結びつく可能性があると示されました。

    自尊心が高まる面もあった

    ここが意外で、自尊心は高まる面もありました。
    自尊心とは自分を大切だと思える気持ちです。
    研究では、占いへの関わりが強くても、自分を前向きに見られる人がいました。
    とくに、自分を責めるより、意味を見つけるために使う人で、その傾向が考えられました。
    つらさに名前がつくと少し立ち直りやすいのです。

    • 自分を見直せる
    • 気持ちを受け止めやすい
    • 前向きな物語を作れる

    つまり、占い依存には不安を高める面がある一方で、自分を立て直すきっかけになる面も同時に存在していました。

    自分を見つめ直す道具として使う人の特徴

    差を生むのは、使い方のちがいです。
    研究では、占いを自分を考える材料にする人と答えそのものにする人がいました。
    前者は、結果をきっかけに気持ちを整理しやすいです。
    後者は、結果がないと決めにくくなりやすいです。
    同じ占いでも立ち位置が変わるのです。

    • 材料として使う
    • 正解として使う
    • 生活への入り方が違う

    つまり、占い依存を考える時は、見ているかどうかだけでなく、どんな気持ちで使っているかを見る必要があります。

    答えを占いにゆだねすぎることの危うさ

    もっとも注意したいのは、決める力の外出しです。
    もしあなたが進路で迷い、毎回、結果待ちで止まるなら、それは地図ではなく、運転まで任せる形です。
    研究でも、35%が大事な決定を遅らせていました。
    考える助けなら有用でも決定そのものを預けると動けなくなりやすいです。

    • 決定が先のばしになる
    • 自分の感覚が弱くなる
    • 不安がまた増えやすい

    つまり、占いは考える補助にはなっても、人生のかじ取りまで任せると、依存が深まりやすいと考えられます。

    占い依存はなぜ起こる?実は心のしくみと深く結びつく

    占いの言葉を自分に当てはめやすい

    人は、広い言葉でも自分事にしやすいです。
    たとえば、あなたは優しいが迷いやすい、と言われたらどうでしょうか。
    多くの人に当てはまりそうでも自分の話に思えやすいです。
    研究は、こうしたしくみが占いの納得感を支えると見ます。
    だから当たる感じが強まりやすくなります。

    • あいまいでも納得しやすい
    • 自分の経験を重ねやすい
    • 当たった感覚が残りやすい

    つまり、占いが心に入りやすいのは、特別な力だけでなく、人の受け取り方の特徴とも関係しているのです。

    当たった部分だけを覚えやすい

    人は、当たった所を覚えやすいです。
    反対に、外れた所は流してしまいがちです。
    もしあなたが10個の言葉を読み、2個だけ強く当たったら、
    その2個が印象に残るでしょう。
    すると、全体が当たったように感じやすくなります。
    研究は、この偏りも占いへの強い信頼につながると見ます。

    • 当たりが目立つ
    • 外れは薄れやすい
    • 記憶のかたよりが出る

    つまり、占い依存には、内容そのものだけでなく、覚え方のくせも関わるため、納得感が自然に強まりやすいのです。

    悪い予測が不安を強めることがある

    悪い予測は、心への負担になりやすいです。
    たとえば、今日は失敗しやすい、と言われたとします。
    すると、ふつうのミスでもやはり悪い日だと感じます。
    研究でも、49%が悪い予測の後にストレス上昇を語りました。
    まだ起きていない不安を先に抱えこむ形です。

    • 失敗を強く意識する
    • 体も心も緊張しやすい
    • ふだんの行動が重くなる

    つまり、悪い占い結果は事実そのものより先に心を揺らし、その後の感じ方まで変えてしまうことがあります。

    占いの結果どおりに動いてしまうことがある

    信じた結果が、行動を変えることがあります。
    もしあなたが今日は人間関係が荒れる、と読んだらどうでしょうか。
    少し話しかけにくくなり、表情も固くなるかもしれません。
    その結果、会話がぎくしゃくし、予測が当たったように見えます。
    研究は、こうした流れも重要だと見ています。

    • 先に身構える
    • 行動がかたくなる
    • 結果が現実っぽく見える

    つまり、占い依存では、予測が未来を当てるというより、予測が行動を変え、その行動が結果に近づける面もありそうです。

    性格や生き方を決めつけてしまう危険

    自分を固定してしまう点も見逃せません。
    研究の面接では42%が占いの分類や配置を自分の限界のように受け取っていました。
    たとえば私はこういう人だからどうせ変われない、と考えてしまう形です。
    しかし本来、性格も生き方も少しずつ動くものです。

    • 自分を決めつける
    • 挑戦を避けやすくなる
    • 変化の余地を忘れやすい

    つまり、占いの言葉が説明になる時もありますが、同時に成長の余白まで閉じる危険もあるとこの論文は示しています。

    占い依存との向き合い方は?実は文化で姿がかなり変わる

    西洋占星術では自己探しに使われやすい

    西洋型では、自己探しの色が強めでした。
    研究では、西洋型の利用者は、自分らしさや生き方を考えるために占いを使う傾向がありました。
    そのため、自分を見直す助けになりやすい面がありました。
    ただし、日ごとの予報に強くしばられると、不安が上がる面も見られました。

    • 自己理解に使いやすい
    • 生き方の整理に向く
    • 日々の予報依存は注意

    つまり、西洋型の占い依存は、自分探しの支えにもなりますが、毎日の答え探しになると不安を広げやすいようです。

    ヴェーダ占星術では意味づけの支えになりやすい

    インド系では、意味づけの力が目立ちました。
    つらいできごとを人生の流れの中で受け止める、そんな使い方が見られました。
    そのため、気持ちを落ち着ける、助けになる場合がありました。
    その反面、運命だから仕方ない、と受け取りすぎると、自分で動く力が弱くなる心配もあります。

    • 苦しさに意味を与える
    • 心を整える助けになる
    • 宿命視しすぎると危険

    つまり、インド系の占い依存は、心の整理に役立つ一方で、何でも決まっていると思いすぎると動きにくくなります。

    中国占星術ではタイミング重視が見られた

    中国系では、時の見方が大切にされていました。
    研究では、良い日や流れを見て、動く時期を考える使い方が目立っていました。
    これは予定を整える助けにもなりえます。
    しかし逆に、よい時まで待ちすぎると、行動の先のばしにつながることもあります。

    • 時期を見る
    • 縁起を気にする
    • 待ちすぎる危険もある

    つまり、時を読む使い方は安心感をくれますが、選ぶ力そのものを弱めないよう、使い方の線引きが大切です。

    先住民の伝統では共同体とのつながりが目立った

    先住民系では、つながりの強さが印象的でした。
    研究では、この文化では、占いが個人だけの道具ではなく、共同体の支えや儀式と、結びついていました。
    面接でも76%が仲間とのつながりを語りました。
    そのため、孤立をやわらげ、不安を下げる働きが考えられました。

    • 共同体と結びつく
    • 一人で抱えにくくなる
    • 支えの感覚が生まれる

    つまり、占い依存を考える時は、個人の問題だけでなく、誰とどう使うかという人との関係も大きな意味を持ちます。

    占い依存を減らすにはどう考えればよいか

    大切なのは、道具として使う意識です。
    論文は、占いを全面否定せず、比ゆや心の整理の道具として扱う考え方を示しました。
    たとえば、考えるきっかけには使う。
    けれど最終判断は、自分の価値観で決める。
    この距離感が依存を弱める助けになります。

    • きっかけとして使う
    • 正解としては使いすぎない
    • 最後は自分で決める

    つまり、占い依存を遠ざける鍵は、見ることをやめることだけではなく、自分の決める力を手放さない使い方にあります。

    最後に

    占い依存は、ただ悪い習慣だと決めつけられることが多いです。
    しかし研究を見ると、実際はもっと複雑です。
    占いは、気持ちを整理したり、自分を見つめ直したりするきっかけになることもあります。

    一方で、結果に強く頼りすぎると、不安が高くなる傾向も見つかりました。
    500人の調査では、占いへの関わりが強い人ほど、不安や落ち込みがやや高い結果が出ています。
    また、面接では約49%の人が、悪い予測を見たあとにストレスを感じたと答えました。

    つまり大切なのは、占いを「答え」ではなく「ヒント」として使うことです。
    たとえば、自分の気持ちを考えるきっかけにはしても、人生の決定をすべて任せる必要はありません。

    占いは、使い方しだいで心の支えにもなります。
    だからこそ大事なのは、占いに振り回されるのではなく、自分で考えて選ぶ力を持つことです。

    常盤瑛祐、トキワエイスケ、ときわえいすけ、Tokiwa Eisuke

    ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
    株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究し、論文4本執筆(うち2本ジャーナル掲載)。社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。