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動物好きの人の性格とは?心理学研究が示す特徴を解説

    動物好き

    動物好きの人を見ると、「この人は優しい人だな」と感じたことはありませんか。
    たとえば街で子犬を見かけて立ち止まったり、動画で動物を見るとつい笑顔になったりする人は多いでしょう。
    友達の中にも、動物を見るとすぐに近づきたくなる人がいるかもしれません。

    従来は、動物好きは「ただの趣味」や「個人の好み」と考えられてきました。
    しかし心理学では、そう単純ではない可能性が指摘されています。
    実は動物好きには、特定の性格の特徴が関係しているかもしれないのです。

    このテーマを調べた研究があります。
    論文は Personality and Compassion for Animals です。
    スイスの チューリッヒ大学(University of Zurich)心理学部 の研究者が行いました。
    この研究は学術誌 Anthrozoös2022年 に掲載されています。

    今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。
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    動物好きの人の特徴は何か

    動物好きの人は多いが行動との矛盾もある

    多くの人は動物が好きだと言います。
    しかし実際の行動とは矛盾することもあります。

    まず研究では人の気持ちに注目します。
    それは「動物への思いやり」です。
    思いやりとは苦しみを減らしたい気持ちです。

    たとえばこんな場面を想像してください。
    もしあなたが子犬を見かけたらどうしますか。
    多くの人は助けたいと思うでしょう。

    ところが社会では別の行動もあります。
    たとえば動物の利用です。
    研究や食料などの目的です。

    つまり人には二つの気持ちがあります。

    ・動物をかわいいと思う
    ・動物を利用する社会に住む

    そのため心理学では質問が生まれます。
    なぜ人によって優しさが違うのかです。

    研究ではこの差を性格で説明します。
    性格とは人の行動のくせのことです。

    多くの人は動物好きです。
    しかし行動は必ずしも一致しません。
    その違いを説明するために性格研究が行われました。

    心理学では「動物への思いやり」が研究されている

    心理学では動物への思いやりを測ります。
    これは動物を守りたい気持ちの強さです。

    研究では質問紙を使います。
    質問紙とはアンケートのことです。

    もしあなたが回答者ならどうでしょう。
    次のような質問に答えることになります。

    ・スポーツの狩りはよくないと思う
    ・動物実験はよくないと思う

    このような質問で考え方を調べます。

    さらに別の尺度も使います。
    尺度とは測定の方法です。

    研究では次の4つが使われました。

    ・動物への態度
    ・動物との連帯感
    ・動物との似ている感覚
    ・種差別

    種差別とは人間が一番えらいという考えです。

    つまり研究ではこう考えます。
    思いやりは一つの気持ちではありません。
    いくつかの側面があります。

    そのため複数の質問で測ります。

    心理学では動物好きという言葉ではなく、
    動物への思いやりという形で調べます。
    その強さをいくつかの尺度で測定します。

    動物好きの程度には人によって差がある

    動物への思いやりには大きな個人差があります。
    つまり人によって強さが違います。

    もしあなたが動物園に行ったとします。
    そこで動物を見たときどう思いますか。

    ある人はこう思うかもしれません。
    「かわいそうだから広い場所が必要」。

    一方で別の人はこう考えます。
    「見られて楽しい場所」。

    この違いが研究のテーマです。

    過去の研究ではいくつかの特徴があります。

    ・共感が高い人は動物に優しい
    ・平等の考えが強い人も優しい

    平等とは上下関係を弱く考えることです。

    また逆の傾向もあります。

    ・権力志向が強い人
    ・差別的な考えが強い人

    こうした人は動物への共感が弱い傾向です。

    つまり動物好きは偶然ではありません。
    人の性格と関係がある可能性があります。

    動物への思いやりは人によって違います。
    その違いには共感や平等の考えなど、
    性格の影響があると考えられています。

    動物好きは人間関係の性格と関係している可能性

    動物好きは人への優しさとつながる可能性があります。
    つまり人への態度が動物にも広がります。

    心理学では次の性格が注目されます。

    ・協調性
    ・経験への開放性

    協調性とは人に優しい性格です。
    相手を思いやる傾向です。

    経験への開放性とは新しいことへの興味です。
    好奇心が強い人に多いです。

    もしあなたが想像してみてください。
    友達に優しい人を思い浮かべます。

    その人は動物にも優しそうです。
    この直感を研究で調べます。

    さらに研究では対人関係も見ます。
    対人関係とは人との関係です。

    たとえば次のような価値観です。

    ・優しく接したい
    ・温かい関係を大切にしたい

    こうした人は動物にも優しい可能性があります。

    研究では人への優しさが、
    動物への思いやりにも広がるかを調べました。
    その中心となる性格が協調性です。

    動物好きの性格を調べる研究の目的

    この研究の目的は動物好きの性格を詳しく調べることです。
    特に次の疑問に答えようとしました。

    ・どんな性格が動物好きなのか
    ・どの性格が一番関係するのか

    これまでの研究は少し限られていました。
    多くは一部の性格だけを調べました。

    しかし今回の研究では範囲を広げました。

    調べた主な要素は次の通りです。

    ・ビッグファイブの性格
    ・性格の細かい側面
    ・性格の問題的な特徴
    ・対人関係の価値観

    つまり性格を立体的に見ます。

    もしあなたが研究者ならどうしますか。
    動物好きの人を集めます。
    そして性格との関係を調べます。

    この研究では992人を分析しました。
    かなり大きな調査です。

    この研究は動物好きの背景にある性格を、
    多くの指標を使って調べた研究です。
    より広い視点で個人差を説明しようとしました。

    動物好きの性格を調べた心理学研究

    アメリカの成人992人を対象に調査

    この研究では992人の成人が調査に参加しました。
    かなり大きな人数です。

    まず研究者は参加者を集めました。
    調査はインターネットで行われました。

    ただし最初の参加者は1014人でした。
    しかし次の人は除外されました。

    ・注意確認に失敗した人
    ・回答が不完全な人

    その結果992人が分析されました。

    もしあなたが参加者だったらどうでしょう。
    スマートフォンで質問に答えます。
    性格や動物への気持ちを答えます。

    つまり研究は日常的な方法です。

    また参加者の構成も確認されました。

    ・女性498人
    ・男性481人
    ・その他13人

    大きな偏りはありません。

    このように多くの人の回答で分析します。

    研究は992人を対象に行われました。
    1000人近いデータを使うことで、
    性格と動物好きの関係を詳しく調べました。

    年齢は18歳から85歳まで平均45.37歳

    参加者の年齢は18歳から85歳でした。
    とても幅広い年齢です。

    平均年齢は45.37歳でした。
    ばらつきもあります。

    年齢の広がりを表す数字もあります。
    標準偏差は16.53でした。

    標準偏差とは年齢のばらつきです。
    平均からどれだけ離れるかです。

    もしあなたが18歳なら若い側です。
    60歳なら平均より上です。

    このように幅広い世代が参加しました。

    さらに人種も調べられました。

    ・白人782人
    ・黒人125人
    ・アジア系62人

    その他の人もいました。

    この構成は国の人口に近いです。

    つまり研究者はできるだけ、
    社会全体に近いデータを作りました。

    参加者は18歳から85歳でした。
    平均45.37歳の幅広い年齢です。
    社会の構成に近いサンプルで分析しました。

    動物好きは4つの尺度で測定された

    動物好きは4つの質問尺度で測られました。
    それぞれ違う角度の質問です。

    まず1つ目は動物態度尺度です。
    動物に対する考えを聞きます。

    例を想像してください。
    もしあなたが回答者ならどうでしょう。

    ・スポーツの狩りはよくない
    ・動物実験は問題だ

    こうした意見に答えます。

    次に連帯感尺度があります。
    動物と仲間だと感じる気持ちです。

    さらに類似性尺度があります。
    人と動物は似ているかを聞きます。

    最後は種差別尺度です。
    人間が一番上だという考えです。

    研究では6つほどの質問があります。

    つまり動物好きは一つではありません。
    いくつかの感覚が合わさっています。

    研究では4つの尺度を使いました。
    動物への態度や連帯感などです。
    これにより動物好きを多角的に測定しました。

    性格はビッグファイブの5つの性格で分析

    性格はビッグファイブで調べました。
    これは有名な性格モデルです。

    ビッグファイブは5つの性格です。

    ・情動性
    ・協調性
    ・誠実性
    ・外向性
    ・経験への開放性

    情動性とは不安や心配の強さです。

    協調性は優しさです。
    他人を思いやる性格です。

    誠実性は計画性です。
    真面目さとも言えます。

    外向性は人と関わる元気さです。

    経験への開放性は好奇心です。
    新しいことへの興味です。

    もしあなたが質問に答えるなら、
    100個ほどの質問に答えます。

    その回答から性格が計算されます。

    研究ではビッグファイブを使いました。
    5つの性格から動物好きとの関係を分析しました。

    対人関係の価値観や問題もあわせて調査

    研究では人との関係の考え方も調べました。
    これは対人価値と呼ばれます。

    対人価値とは人付き合いの目標です。

    たとえば次のような考えです。

    ・優しい関係を大切にする
    ・自分が主導したい

    また対人問題も測りました。

    対人問題とは人付き合いの困りごとです。

    例を考えてみましょう。
    もしあなたが次のタイプならどうでしょう。

    ・相手に強く出すぎる
    ・逆に遠慮しすぎる

    こうした傾向です。

    研究では64問ほどの質問があります。

    つまり性格だけでなく、
    人間関係の行動も調べました。

    この研究は性格だけでなく、
    人との関係の価値観や問題も測りました。
    より詳しく動物好きの背景を調べました。

    動物好きと関係する性格の特徴

    動物好きと最も関係が強かったのは協調性

    動物好きと最も関係が強かった性格は協調性でした。
    これは研究の中心的な結果です。

    協調性とは人に優しい性格です。
    思いやりのある態度です。

    研究では相関という指標を使います。
    相関とは関係の強さです。

    目安は次の通りです。

    ・0.10 小さい
    ・0.20 中くらい
    ・0.30 大きい

    研究では協調性と動物好きの相関が、
    約0.21から0.27ほどありました。

    つまり中くらいの関係です。

    もしあなたが優しい人ならどうでしょう。
    友達にも優しいでしょう。
    そして動物にも優しい可能性があります。

    この考えがデータでも確認されました。

    協調性は動物好きと強く関係しました。
    優しさや思いやりが、
    動物への態度にも表れる可能性があります。

    協調性の中でも思いやりの側面が重要

    協調性の中でも思いやりが特に重要でした。
    これは研究の大きなポイントです。

    協調性には2つの側面があります。

    ・思いやり
    ・礼儀

    思いやりは共感の強さです。
    相手の気持ちを考える力です。

    礼儀はマナーです。
    ルールを守る態度です。

    研究では思いやりの相関が高いです。
    たとえば連帯感との相関は0.313でした。

    これは比較的大きい関係です。

    もしあなたが困った犬を見たら、
    助けたいと思うでしょう。
    その気持ちが思いやりです。

    協調性の中でも思いやりが重要でした。
    共感の強さが動物好きと関係していました。

    礼儀より思いやりの方が影響が大きい

    礼儀より思いやりの方が動物好きと関係しました。
    この違いも研究で確認されました。

    礼儀は社会のルールです。
    たとえば丁寧な態度です。

    しかし動物への態度は違います。
    思いやりが影響します。

    研究では回帰分析が行われました。
    これは影響を比べる方法です。

    結果は次の通りです。

    ・思いやりは有意な影響
    ・礼儀は影響が弱い

    つまり礼儀だけでは説明できません。

    もしあなたが礼儀正しい人でも、
    動物好きとは限りません。

    しかし共感が強い人は、
    動物にも優しい可能性があります。

    礼儀より思いやりが重要でした。
    動物好きには共感の強さが関係しました。

    経験への開放性も動物好きと強く関係

    もう一つ重要な性格は経験への開放性でした。
    これは研究の意外な結果です。

    経験への開放性とは好奇心です。
    新しい考えを受け入れる力です。

    研究ではこの性格も関連しました。

    例えば次の相関があります。

    ・連帯感との相関0.278
    ・類似感との相関0.198

    中程度の関係です。

    もしあなたが好奇心が強いなら、
    動物について学びたいと思うでしょう。

    新しい価値観にも柔軟です。

    そのため動物への思いやりも、
    広がる可能性があります。

    経験への開放性も動物好きと関係しました。
    好奇心の高さが影響している可能性があります。

    好奇心の高さが動物への思いやりと関連

    特に好奇心の側面が強く関係しました。
    これは開放性の細かい特徴です。

    研究では開放性を2つに分けました。

    ・知性
    ・好奇心

    その結果、好奇心が強く関係しました。

    たとえば態度との相関は0.262です。
    連帯感では0.329でした。

    これは比較的大きい関係です。

    もしあなたが好奇心旺盛ならどうでしょう。
    動物の生活に興味が出ます。

    その結果、共感が生まれる可能性があります。

    開放性の中でも好奇心が重要でした。
    新しい視点を持つ人ほど、
    動物への思いやりが強い可能性があります。

    動物好きの人に見られたその他の傾向

    情動性が高い人は動物に優しい傾向

    情動性が高い人ほど動物に優しい可能性がありました。
    情動性とは不安や心配の強さです。

    研究では情動性の相関が見られました。
    動物への態度との相関は0.129でした。

    これは小さめの関係です。
    しかし完全に無関係ではありません。

    もしあなたが想像してみてください。
    傷ついた猫を見たとします。

    心配しやすい人ほど、
    かわいそうと感じるかもしれません。

    研究では情動性の中でも、
    引きこもり傾向が関係しました。

    引きこもり傾向とは、
    不安で慎重になる特徴です。

    この性格は動物への共感と、
    少し関係している可能性があります。

    ただし影響は強くありません。

    情動性は弱い関係でした。
    しかし心配しやすい人は、
    動物に優しい態度を持つ可能性があります。

    支配的な性格が強いほど動物への共感は低い

    支配的な性格が強い人は動物への共感が低い傾向でした。
    支配とは相手をコントロールする態度です。

    研究では対人問題も調べました。
    人との関係の困りごとです。

    その中で支配の問題があります。
    これは強すぎるリーダー性です。

    結果は次のようでした。

    ・動物態度との相関 −0.123
    ・種差別との相関 0.160

    つまり支配が強いほど、
    動物への共感は低くなりました。

    もしあなたが強い支配型ならどうでしょう。
    人や動物を上下関係で見ます。

    すると動物を下に見る可能性があります。

    これは種差別とも関係します。

    種差別とは人間が一番だと考える態度です。

    支配的な性格は動物好きと逆の関係でした。
    強い上下関係の考え方は、
    動物への共感を弱める可能性があります。

    外向性の一部は動物との連帯感と関係

    外向性の一部は動物との連帯感と関係しました。
    外向性とは社交性です。

    人と関わる元気さです。

    研究では外向性全体では、
    強い関係はありませんでした。

    しかし細かく見ると違いました。

    外向性には2つの側面があります。

    ・熱意
    ・自己主張

    その中で熱意が関係しました。

    例えば次の相関があります。

    ・連帯感との相関0.171
    ・類似感との相関0.113

    これは小から中程度です。

    もしあなたが明るい性格なら、
    動物とも楽しく関わるでしょう。

    その結果、親しみを感じる可能性があります。

    外向性の熱意は関係しました。
    明るく前向きな人は、
    動物との親しみを感じやすい可能性があります。

    動物との「似ている感覚」を持つ人もいる

    動物と自分が似ていると感じる人がいます。
    これは研究で測定された特徴です。

    心理学では類似感と呼びます。
    動物との共通点を感じることです。

    研究では質問がありました。

    ・人と動物は似ている
    ・自分は動物と共通点がある

    もしあなたが答えるならどうでしょう。
    犬の感情を想像するかもしれません。

    怒りや喜びは似ていると感じます。

    この感覚は性格と関係しました。

    特に次の性格です。

    ・協調性
    ・経験への開放性

    つまり共感と好奇心です。

    この2つが高いほど、
    動物との似ている感覚が強い傾向でした。

    動物と似ていると感じる人がいます。
    その感覚は共感や好奇心と関係しました。
    性格が視点の違いを生む可能性があります。

    動物好きは人間への優しさともつながる

    動物好きは人への優しさとつながる可能性があります。
    これは研究の重要な結論です。

    協調性は人への優しさです。
    思いやりの性格です。

    研究ではこの性格が、
    動物好きと強く関係しました。

    つまり優しい性格は、
    対象を超えて広がります。

    もしあなたが友達に優しいなら、
    動物にも優しいかもしれません。

    研究者はこう考えています。

    人への優しさ

    動物への優しさ

    この流れです。

    さらに開放性も関係しました。
    新しい考えを受け入れる力です。

    この性格も思いやりを広げます。

    動物好きは単なる趣味ではありません。
    人への優しさや好奇心と関係します。
    性格の広い傾向が動物にも表れます。

    最後に

    動物好きは単なる趣味ではなく、性格と関係している可能性があります。

    今回紹介した研究では、992人のデータを分析しました。
    その結果、特に関係が強かった性格は次の2つでした。

    ・協調性(人への思いやり)
    ・経験への開放性(好奇心)

    つまり、人に優しい人ほど動物にも優しい傾向がありました。
    さらに、新しい考えに興味を持つ人も動物への共感が高い可能性があります。

    また研究では、次の傾向も見られました。

    ・共感が強い人は動物と連帯感を持ちやすい
    ・支配的な性格は動物への共感が低い傾向

    ただし、研究は1回の調査です。
    そのため原因までは断定できません。

    それでも今回の研究は、
    人への優しさが動物への思いやりにも広がる可能性を示しました。

    動物好きという気持ちは、
    人間らしい共感の表れなのかもしれません。

    常盤瑛祐、トキワエイスケ、ときわえいすけ、Tokiwa Eisuke

    ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
    株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究し、論文4本執筆(うち2本ジャーナル掲載)。社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。