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「心の時代」が来る

    改善方法の提案、心の強さ

    こんにちは、トキワです。

    実は去年うつ気味でした。最近やっと心のケアの方法がわかってきて、いかに心が重要か分かってきました。

    加えて、去年はずっと心理学の研究もしていたので、より一層「心とは何なのか」を考えています。

    そのあたりを色々横断的に考えてると、今後ますます心が大事だ、と思います。

    人間なんだから心が重要って当たり前のことのように思いますが、今まで以上に、という意味です。

    では書いていきます。

    心の強さ6種類

    「心」の定義はとても難しいのですが、「心の強さ」ならいけそうです。

    まず私の研究テーマとして「HEXACO(ヘキサコ)」という心理尺度(性格診断)があります。

    HEXACOとは、今までよく使われていたビッグファイブという人間の性格を5つの要素で表現するものに、さらに1つ追加したものになっています。

    具体的には

    1. H:正直・謙虚さ→簡単にいうと、倫理観
    2. E:情動性→簡単にいうと、ネガティブ感情
    3. X:外向性→簡単にいうと、コミュ力やポジティブさ
    4. A:協調性→簡単にいうと、思いやりや優しさ
    5. C:誠実性→簡単にいうと、粘り強さや計画性
    6. O:開放性→簡単にいうと、知的好奇心

    これらがそれぞれ「心の強さ」だと思っています。

    性格と非認知能力の関係

    「性格」だと持って生まれた感じがして、能力=「心の強さ」って感じに聞こえないですよね?

    能力という意味で言うと、最近話題なのが「非認知能力」です。

    学力テストやIQテストで測れるものを「認知能力」と呼び、それらでは測れないものを「非認知能力」といいます。

    例えば以下です。(日本生涯学習総合研究所「非認知能力の概念に関する考察」より)

    • 問題解決力
    • 批判的思考力
    • 協働力
    • コミュニケーション力
    • 主体性
    • 自己管理能力
    • 実行力
    • 統率力
    • 創造性
    • 探求心
    • 共感性
    • 道徳心
    • 倫理観
    • 規範意識
    • 公共性

    いっぱいありますね!ざっくり言うと「人間性」みたいなものです。

    ただこれら全て先ほどのHEXACO(6つの性格要素)と関連があることが研究で分かっています。

    分かりやすいところだと、探究心は開放性、共感性は協調性、自己管理能力は誠実性といった感じです。複数の性格要素を組み合わせて関連する能力もあります。

    何を受け入れることができるか?

    HEXACOの6つの要素は人生のなかで受け入れることができる力と関連していると思っています。

    1. 自分を受け入れる(認める)
      • (情動性)ネガティブさ「自分なんてダメだ」
      • (外向性)ポジティブさ「自分ならできる」
    2. 他人を受け入れる(許せる)
      • (協調性)思いやり「自分も相手も大事」
      • (正直謙虚さ)平等さ「自分さえよければいいとならない」
    3. 社会を受け入れる(適応する)
      • (誠実性)粘り強さ「勉強や仕事を頑張る」
      • (開放性)好奇心「新しい物事や人を受け入れる」

    人それぞれ、どの部分から成長するかは違うかもしれません。

    それぞれ満遍なく少しずつ改善される人もいるでしょう。

    私の場合は、最近やっと2番ができるようになってきた感じで、3番は20代のときとても得意でした。しかし2番をないがしろにして3番をやった結果、うつ気味になった気もします。

    女性と男性の心の強さの違い

    女性と男性はやっぱり違うものです。それは研究でも分かっています。以下はあくまで傾向であって、全員ではありません。

    • 女性
      • 長所:倫理観・ポジティブさ・粘り強さ・思いやりが高い
      • 短所:好奇心が低い、ネガティブさが強い
    • 男性
      • 長所:好奇心が強い、ネガティブさが低い
      • 短所:倫理観・ポジティブさ・粘り強さ・思いやりが低い

    ※ポジティブさ(外向性)とネガティブさ(情動性)は、両方高い人もいます。

    ここで特に重要なのが、粘り強さ(誠実性)です。

    学力や仕事などあらゆる社会的な指標はこの粘り強さの影響を受けます。学校の成績借金の返済など女性のほうが良いことは分かってる)

    つまり社会的に成果をあげやすいのは実は女性なのです。

    今まで単純に、女性のほうが体力が低く、妊娠出産などの影響を受けやすかったため、社会的に不利でした。ネガティブさは時に「ヒステリック」と呼ばれることもあったでしょう。

    しかし最近は家電製品や価値観の転換などで、女性が社会に進出しやすくなり、そして実は元々成果もあげやすい心を持っています。

    一方で、男性は好奇心が強い人が比較的多く、新しい技術や仕事に関しては最初に着手していることが多いでしょう。

    ただし、倫理観が低くダーク特性が表れたり(世間を賑わせるのは男性タレントが多い)、粘り強さが低く社会的に重要視される成果を上げづらかったりします(もちろんすべての男性ではありません)。

    社会的に有利なはずだった人たち

    2016年のアメリカ大統領選でトランプ大統領が当選したときに話題になったのが「忘れられた白人」でした。(NHK「トランプを支持する“忘れられた人たち”」より)

    トランプ氏が演説で特に訴えかけた相手は、アメリカ社会が変わっていくことに不安を感じている人たちでした。人種的には白人で、中産階級から下、学歴や所得があまり高くない人たち。彼らは、製造業を支えてきたブルーカラーの労働者たちで、いわばこれまでのアメリカ社会を支え、自分たちこそが「真のアメリカ」を代表すると自負する人たちです。トランプ支持層は若干広がりを見せているようですが、コアな支持層はこのような人たちです。

    そこから「ミソジニー(女性嫌悪)」や「インセル(異性との交際が長期間なく、結婚を諦めた結果としての独身)」という言葉も話題になり、日本でも「弱者男性」が話題になりました。

    誰にでも与えられるチャンスは「誰にでも」じゃない

    なぜ比較的、男性のほうが「粘り強さ」や「思いやり」が低いのか、どういう環境要因で低くなるのか、それはまだ分かりません(これから調べていきます)。

    また、その「心の弱さ」を強くしようとせず、「誰にでも与えられるチャンス」を提供していると、心の強い人がチャンスを総取りします

    たとえ貧困層への支援だとしても、たとえ障がい者への支援だとしても、たとえ性的マイノリティへの支援だとしても、チャンスをものにできるのは知能の高い人と心の強い人だけです。

    必要なのは、心の弱い人をどうケアして、強くするのか?ということです。

    さらにAIが拍車をかける

    AIこそまさに「誰にでも与えられるチャンス」そのものです。

    ChatGPTでも何でもいいですが、生成AIを使いこなせばいくらでも勉強でき、いくらでも創造的な仕事が可能です。

    「自分ならなんだってやれる」、「他人の困ってることをどうにかしたい」、「社会のニーズに応えよう」。

    そんな心の強い人はAIを武器として使いこなしていきます

    AIが仕事を奪い格差を作るのではなく、知能が高い人や心の強い人が格差を作っていくのです。

    新しい商品やサービスを作る会社やNPOも、そこに無自覚で、シンデレラストーリーに乗せられていると、格差を助長する一役を買ってしまいます。

    さらに、AIの強い部分はまさに「認知能力」です。

    認知能力が必要な仕事がどんどん減っていくことで、非認知能力=心の強さが必要な仕事が生まれていきます。

    そうするとさらに心の弱い人は憂き目に遭うことでしょう。

    より多くの人が気軽に心をケアできるサービスを模索して

    これからの時代、「心の強さ」がますます大切になっていきます。

    多くの場合、心の強さは、遺伝と家庭環境でほとんど決まるかもしれません。

    でもそれで迎える社会はかなり悲惨なものだと感じています。

    きっと多くの国が、これからアメリカのような状態になっていくのでしょう。

    その悪い影響を少しでも減らすために、私たちはサービスを作ります。

    ただ「ニーズがあるサービス」ではなく、「正しい・善いサービス」でもあるために研究開発していきます。

    ちなみにコーチングやカウンセリングには限界があります。

    コーチングは効果的な人(最低限の心の強さがある人)がある程度決まっており、カウンセリングはなかなか合う人に出会えません。提供できる人数も限られます。

    私が考えてるのは、例えばYoutubeのように、自分で自分の心をケアしたりトレーニングできるような状況になったらいいかもしれませんし、もしくは自分より少し心が強い人と友達になれたらいいのかもしれません。

    tokiwa eisuke

    ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
    株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究しており、社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。