ESFJ（領事）という言葉を聞いたことがありますか？
これは、16personalities（16タイプ性格診断）の一つで、献身的で面倒見が良いことが特徴です。
ESFJの人は、周りの人を助けることに喜びを感じ、調和を大切にする傾向があります。
人間関係を良好に保つことを何よりも重視し、社交的で親しみやすい性格の持ち主が多いのです。
そこで今回は、ESFJの特徴や傾向を詳しく解説していきます。
長所や短所、恋愛や友人関係、子育てやキャリアなど、さまざまな角度から分析していくので、ぜひ参考にしてみてください。
自分がESFJタイプだと思う人も、そうでない人も、きっと新たな発見があるはずです。
今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。
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※この記事は16personalities公式サイトの英語ページの翻訳をもとに書かれています。
目次
ESFJ（領事）の長所と短所
ESFJ（領事）の長所
このタイプの最大の長所は、人と調和することを大切にし、周りの人を支えることです。
ESFJは以下のような長所を持っています。
- 現実的で実践的なスキルが高い
- 義務感が強く、責任を果たすことを重視する
- 安定と安全を求め、とてもロイヤルな性格
- 人の感情に敏感で、思いやりと温かさがある
- 人とつながることが上手で、社交的
つまり、ESFJは人と関わることが得意で、周りの人を支え、まとめる力に長けているのです。
安定した環境を作り出すことに喜びを感じ、人の役に立つことを何よりも大切にします。
義理堅く、責任感が強いので、言ったことは必ず実行に移す性格だと言えるでしょう。
ESFJ（領事）の短所
このタイプの短所は、社会的地位を気にしすぎる点や、柔軟性に欠ける点です。
ESFJには以下のような短所があります。
- 社会的地位や影響力を過度に気にしすぎる
- 変化を好まず、従来のやり方に固執しがち
- 批判に弱く、すぐに防衛的になる
- 承認欲求が強く、賞賛を過剰に求める
- 自己犠牲的すぎて、自分のニーズを無視しがち
ESFJは、社会的に認められることを重視するあまり、時として創造性や柔軟性を失ってしまうことがあります。
また、批判されることを極端に嫌うため、他者の意見を受け入れることが苦手な面もあるのです。
ESFJは、自分の価値観や習慣を変えることに抵抗を感じる傾向にあると言えるでしょう。
ESFJ（領事）のAとT
ESFJ-A（自信型）
思いやりのあるサポーター。自信を持って他者のニーズに応え、調和のとれた環境を作り出します。社交的で、人々をまとめる力があります。
責任感が強く、約束を必ず守ります。伝統的な価値観を尊重し、安定を重視します。実践的なアプローチで問題を解決し、具体的な方法で他者を支援します。
細やかな気配りができ、人々の感情に敏感です。組織力があり、イベントの計画や実行が得意です。協調性があり、チームワークを重視します。
忍耐強く、長期的な関係を築くのが上手です。他者からの承認を求める傾向がありますが、自分の価値観に従って行動します。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
ESFJ-T（慎重型）
思いやりのあるサポーターですが、自己疑念を抱きやすい傾向があります。他者のニーズに応える能力がありますが、自分の努力が十分かどうか常に不安を感じます。
社交的ですが、人間関係に不安を感じることもあります。責任感が強いですが、プレッシャーに押しつぶされそうになることも。
伝統的な価値観を尊重しますが、変化に適応できるか不安に思います。実践的なアプローチを取りますが、自分の判断に自信が持てないこともあります。
細やかな気配りができますが、他人の期待に応えられないのではないかと心配します。組織力がありますが、リーダーシップを取ることに不安を感じることがあります。
ESFJ（領事）の恋愛関係の傾向と改善策
恋愛の傾向
ESFJにとって、恋愛は人生の大きな意味を持ち、特別な存在です。
このタイプの恋愛には、次のような特徴があります。
- 一時的な関係ではなく、結婚を見据えた真剣交際を好む
- お互いの意見を尊重し合い、深い理解関係を築こうとする
- パートナーから愛され、必要とされることで、幸福感を得る
- 相手からの批判に非常に敏感で、深く傷つきやすい
- 自分の価値観を見失い、相手に依存してしまう危険性がある
ESFJは、相手との安定した関係を何よりも望む傾向にあります。
パートナーから愛されていると感じられることが、ESFJの自尊心にも大きく影響するのです。
その反面、批判されることには耐性がなく、些細なことで深く傷ついてしまうこともあるでしょう。
恋愛で問題になる時と改善策
ESFJが恋愛で問題を抱えるのは、自分を見失ってしまう時です。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- パートナーからの承認のために、自分の価値観を曲げてしまう
- 相手に依存しすぎて、自立心を失ってしまう
- ESFJの献身的な愛情表現が、相手には重荷に感じられてしまう
こうした問題を改善するには、以下のようなことが大切です。
- 自分自身の価値観や夢を大切にし、見失わないようにする
- 相手との健全な関係を築くことを心がける
- パートナーの意見に耳を傾け、柔軟に受け止めるよう努力する
つまり、ESFJが幸せな恋愛をするには、自分らしさを保ちながら、相手を思いやる姿勢が重要だと言えます。
パートナーの意見を尊重しつつ、お互いの個性を大切にできる関係性を目指しましょう。
ESFJが持つ献身的な愛情表現は、相手のニーズを汲み取る形で表現することが大切です。
ESFJ（領事）の友人関係の傾向と改善策
友人関係の傾向
ESFJは社交的な性格で、友人を大切にする傾向があります。
このタイプの友人関係には、次のような特徴が見られます。
- 幅広い交友関係を築き、積極的に人と関わろうとする
- 友人を助け、支えることに喜びを感じる
- 友人関係を維持するために、多くの時間とエネルギーを費やす
- 自分の価値観を共有してくれる友人を好む
- 裏切られることを非常に恐れ、あまり人を信用しない
ESFJは、友人との約束を守ることを何よりも大切にします。
困っている友人がいれば、すぐに助けの手を差し伸べるでしょう。
その一方で、自分と価値観の合わない人とは距離を置く傾向もあります。
友人関係で問題になる時と改善策
ESFJは、友人を過剰に擁護しすぎるあまり、問題を抱えることがあります。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 友人の行動を無条件に正当化してしまう
- 友人から批判されることを極端に恐れ、意見の対立を避ける
- 他者の視点を受け入れることが苦手で、偏った見方になりがち
こうした問題を改善するには、以下のようなことが大切です。
- 友人の行動を客観的に見つめ、必要であれば意見することを恐れない
- 友人との健全な関係を築くために、自分の意見を伝えることを心がける
- 他者の視点に耳を傾け、多様な意見を受け入れるよう努力する
つまり、ESFJが充実した友人関係を築くには、友人を思いやりつつも、適度な距離感を保つことが重要です。
時には、友人の言動に疑問を呈することも必要でしょう。
多様な価値観や意見を受け入れる柔軟性を身につけることで、ESFJはより良い友人関係を築けるはずです。
ESFJ（領事）の子育ての傾向と改善策
子育ての傾向
ESFJは献身的な親であり、子供の幸せを何よりも願う傾向にあります。
このタイプの子育ては、次のような特徴があります。
- 子供に安心感と満足感を与えようと努力する
- 子供の日常生活を細かくサポートし、管理する
- 子供を守ることに熱心で、時に過保護になりがち
- 子供の意見よりも、親の権威を優先しがち
- 子供の自立心を尊重することが苦手な面がある
ESFJは、子供の日常生活を快適にするために、あらゆる面でサポートを惜しみません。
その一方で、子供の自主性を尊重することが難しいため、過干渉になってしまう危険性もあるのです。
子育てで問題になる時と改善策
ESFJが子育てで問題を抱えるのは、子供の自立を受け入れられない時です。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 子供の自主性を尊重せず、親の意見を押し付けてしまう
- 子供の成長を受け入れられず、過度に依存関係を維持しようとする
- 子供の挑戦を恐れ、失敗を経験させる機会を奪ってしまう
こうした問題を改善するには、以下のようなことが大切です。
- 子供の意見に耳を傾け、自主性を尊重するよう心がける
- 子供の成長を喜び、自立心を育むことの大切さを理解する
- 失敗も成長の機会だと捉え、子供の挑戦を応援する
つまり、ESFJが良き親であるためには、子供の自立を促すことが重要だと言えます。
子供の意見を尊重し、時には失敗を経験させることも必要でしょう。
子供の成長を喜び、見守ることができれば、ESFJは素晴らしい親になれるはずです。
ESFJ（領事）のキャリアの傾向と改善策
キャリアの傾向
ESFJは、対人スキルと実務能力の高さを生かせる職業に向いています。
このタイプのキャリアには、次のような特徴があります。
- 組織の中で調和を保ち、秩序を維持することを得意とする
- ルーティンワークも着実にこなし、安定した仕事ぶりを見せる
- 人の役に立つことにやりがいを感じ、奉仕の精神が強い
- 単純作業だけでは物足りなさを感じ、人との関わりを求める
- 周囲から感謝され、認められることで、モチベーションが上がる
ESFJは、人と協力して物事を進めることに喜びを感じます。
管理職や対人援助職など、人をまとめたり、支援したりする仕事に向いているでしょう。
自分の仕事ぶりを認めてもらえることが、ESFJの原動力となります。
キャリアで問題になる時と改善策
ESFJがキャリアで問題を抱えるのは、自分の価値を見失ってしまう時です。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 周囲からの承認を得るために、自分の意見を曲げてしまう
- 人に尽くすことに集中するあまり、自分の能力開発を怠ってしまう
- 新しいことへの挑戦を恐れ、安定を求めて現状に甘んじてしまう
こうした問題を改善するには、以下のようなことが大切です。
- 自分の価値観や目標を大切にし、周囲と衝突を恐れないこと
- 自分自身の成長のために、新しいスキルを習得する機会を持つこと
- 時には安定を捨て、新しいことへ挑戦する勇気を持つこと
つまり、ESFJが充実したキャリアを築くには、自分らしさを大切にしながら、成長し続ける姿勢が重要だと言えます。
周囲からの評価に振り回されることなく、自分の目標に向かって邁進することが求められます。
ESFJが持つ対人スキルと実務能力を存分に発揮できれば、きっと素晴らしいキャリアを築けるはずです。
ESFJ（領事）の仕事の傾向と改善策
仕事の傾向
ESFJは、対人関係を重視し、組織の調和を保つことに長けています。
このタイプの仕事ぶりには、次のような特徴が見られます。
- 社会的秩序や上下関係を尊重し、ルールに従うことを重視する
- 人と協力することを好み、チームワークを大切にする
- 周囲をサポートすることに喜びを感じ、献身的に働く
- 批判されることを恐れ、ストレスを感じやすい面がある
- 地位や立場にこだわる傾向があり、承認欲求が強い
ESFJは、組織の一員として調和を保つことに注力します。
上司の指示に従い、同僚と協力して働くことを何よりも大切にするのです。
その一方で、自分への評価を気にしすぎるあまり、ストレスを抱え込みやすい面もあります。
仕事で問題になる時と改善策
ESFJが仕事で問題を抱えるのは、自分の役割にこだわりすぎる時です。
具体的には、以下のような状況が考えられます。
- 上司の指示に盲目的に従うあまり、自分の意見を言えなくなる
- 同僚との人間関係を優先するあまり、業務の効率が下がってしまう
- 自分の役割にこだわるあまり、柔軟な対応ができなくなる
こうした問題を改善するには、以下のようなことが大切です。
- 上司の指示に対しても、必要であれば自分の意見を伝えること
- 人間関係を大切にしつつも、業務の優先順位を見失わないこと
- 状況に応じて柔軟に対応し、新しい役割にも挑戦すること
つまり、ESFJが力を発揮するには、調和を保ちながらも、時には従来の枠にとらわれない柔軟な姿勢が重要だと言えます。
自分の意見を上手に伝え、状況に応じて臨機応変に対応することが求められるでしょう。
ESFJが持つ対人スキルを生かしつつ、柔軟性を身につければ、きっと素晴らしい働きぶりを見せられるはずです。
ESFJ（領事）の相性のいいタイプ
相性がいいタイプ、Sが含まれている人
ESFJと相性が良いのは、感覚的傾向（S）が強い人です。 具体的には、以下のようなタイプが挙げられます。
- 現実的で実践的なISFJ（擁護者）
- 社交的で陽気なESFP（エンターテイナー）
- 寛容で協調性の高いISFP（冒険家）
ESFJは、現実的かつ実践的なアプローチを好む傾向があります。 そのため、同じように具体的で現実的な感覚タイプ（S）と相性が良いと言えるでしょう。 お互いの価値観を共有しやすく、安定した関係を築きやすいと考えられます。
相性がいいタイプ、Fが含まれている人
ESFJと相性が良いのは、感情的傾向（F）が強い人です。 具体的には、以下のようなタイプが挙げられます。
- 思いやりがあり、献身的なINFP（仲介者）
- 情熱的で人々を鼓舞するENFJ（主人公）
- 優しく協調性のあるISFJ（擁護者）
ESFJは、感情や人間関係を重視する傾向があります。 そのため、同じように感情を大切にする感情タイプ（F）と相性が良いと言えるでしょう。 お互いの気持ちを理解し合いやすく、深い絆を築きやすいと考えられます。
感情タイプ（F）の人は、ESFJの思いやりや気遣いを高く評価します。 同時に、ESFJも感情タイプの人の温かさや共感力に心を開きやすいのです。 二人で協力して、周りの人々をサポートすることにも喜びを感じるでしょう。
ESFJ（領事）のまとめ
ESFJは、社会的調和を重んじ、他者への奉仕を喜びとする性格タイプです。
対人スキルに長け、献身的な姿勢で周囲から信頼を得やすい傾向にあります。
その一方で、自己犠牲的すぎたり、批判に弱かったりする面も見られます。
ESFJが幸せな人生を送るには、自分らしさを大切にしながら、他者との健全な関係を築くことが重要でしょう。
時には、自分の意見を主張したり、新しいことに挑戦したりする勇気も必要です。
ESFJが持つ強みを生かしつつ、弱点を克服することができれば、きっと充実した人生を送れるはずです。
補足
16personalitiesの悪いところ「科学的な裏付けが弱い」
16personalities（16タイプ性格診断）は、科学的根拠の面で課題を抱えていると言えます。
まず、査読付き論文の数が少なく、学術的な裏付けが不足しています。
また、統計処理の方法にも疑問が残ります。
特性を連続的な数値ではなくタイプに分類している点も、科学的な妥当性の観点から問題視されています。
さらに、性格と学力や収入、脳機能、遺伝的要因などとの関連性についても、十分なエビデンスが提示されていないのが現状です。
16personalitiesの良いところ「回答数（データ）が多く有名」
一方で、16personalities（16タイプ性格診断）には大きな利点もあります。
1つ目は、膨大な回答データを蓄積している点です。 多くの人々が16personalitiesの診断に参加しているため、データの信頼性はもしかしたら高いかもしれません。
また、韓国のアイドルが回答し広めていたり、恋愛マッチングアプリでも注目されていたりするなど、一般の人々にかなり浸透しています。
この点は、16personalities性格診断が他の性格診断に比べて有利な点と言えるでしょう。
16personalitiesと他の性格診断との違い「MBTI」
16personalities（16タイプ性格診断）は、MBTI（Myers-Briggs Type Indicator）とビッグファイブをベースにして作られています。
厳密には16personalitiesとMBTIは別物なのです。
MBTIは、ユングの心理学的類型論を基に開発された性格診断ツールです。
16personalitiesはMBTIの4つの指標（E外向-I内向、S感覚-N直観、T思考-F感情、J判断-P知覚）を採用しつつ、アイデンティティ（AとT）という指標の追加、独自の質問項目・評価基準を設けています。
ただし、二分法の根拠の乏しさなど、16personalities同様の科学的な裏付けの弱さを抱えています。
16personalitiesと他の性格診断との違い「ビッグファイブ」
ビッグファイブ（Big Five）は、性格心理学において最も有力な特性理論の一つです。
ビッグファイブは、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5つの特性を測定します。
また、ビッグファイブが特性を連続的な数値で評価する（例、外向性3.5）のに対し、16personalitiesやMBTIはタイプ分類（例、外向的か内向的かのどちらか）を用いる点も大きな違いです。
さらに古くから研究されており、論文数も多く、学力や所得、脳や遺伝など、他の分野でも多くの研究が行われています。ビッグファイブの方が比較的、科学的な裏付けが強いと言えます。
参考としてビッグファイブの4つの要素とMBTIの相関関係を示した論文も存在します。
16personalitiesと他の性格診断との違い「HEXACO」
HEXACO（HEXACO Personality Inventory）は、ビッグファイブを拡張した6次元の性格モデルです。
HEXACOは、正直-謙虚さ、情動性、外向性、協調性、誠実性、開放性の6つの特性を測定します。
ビッグファイブに正直-謙虚さの次元を加えることで、性格のダークさ（と明るさ）など、より広範な性格特性を捉えようとしています。
こちらもビッグファイブ同様、16personalitiesやMBTIと比べて論文の数が多いなど科学的な裏付けが比較的強いと言えます。
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ライター 兼 編集長：トキワエイスケ @etokiwa999
株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因（仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など）を在野で研究しており、社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。
