ダークトライアドの要因って何だろう、と考えたことはありませんか。
クラスでずるく立ち回る人や、なぜか人をうまく利用できる人を見ると、「あの人は生まれつき性格が悪いのかな」と思ってしまうこともありますよね。
従来は、ダークトライアドは「もともとの性格でほぼ決まる」と考えられてきました。
しかし、最新の研究では、遺伝だけでなく、育った環境や経験との相互作用が重要だと示されています。
つまり、生まれつきの素質があっても、それがどのくらい強く表れるかは環境しだいで変わるのです。
その代表的な研究が、「The origins of darkness: An evolutionary-developmental integration of Dark traits with the HEXACO」です。
この論文は、カナダのブロック大学の研究者によってまとめられ、学術誌「Evolution and Human Behavior」に2025年に掲載されました。
今回も、性格研究者で悪者図鑑著者のトキワ(@etokiwa999)が解説していきます。
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ダークトライアドの要因は遺伝と環境の相互作用
ダークトライアドの要因にある遺伝的影響とは
大事なのは、生まれつきの差がある点です。
ただし、遺伝だけで決まるとは限りません。
研究では、性格の一部に遺伝の影響があります。
闇の性格にも遺伝の寄与があるとされます。
とはいえ、数字は人や集団で変わります。
まず、遺伝は「なりやすさ」の土台です。
一方で、土台が同じでも結果は違います。
そこで、次に環境の話が重要になります。
- 親の行動のまね
- 友だちの影響
- 得する経験の積み重ね
遺伝は出発点にすぎません。
環境と重なると表れ方が変わります。
だから、要因は一つに絞れません。
遺伝は土台、環境は調整役です。
両方を見ると理解が進みます。
同じ人でも時期で変わりえます。
ここが本章の結論です。
遺伝があっても環境で変わる理由
重要なのは、環境が発現を動かす点です。
遺伝はスイッチの形に似ています。
しかし、押すかどうかは環境次第です。
この考え方は「遺伝と環境のかけ算」です。
言い換えると、合わせ技で性格が出ます。
もしあなたが競争だらけの教室なら?
勝つほど得をすると感じやすいです。
すると、自己中心の行動が増えるかもです。
逆に、助け合いが評価される場なら?
協力が得になりやすいです。
その結果、闇の傾向は弱まるかもです。
- 得した回数
- 叱られた回数
- ほめられた回数
遺伝は固定ではありません。
環境が「出し方」を変えます。
経験の積み重ねが鍵です。
遺伝と環境の両輪が要因です。
片方だけでは説明しにくいです。
だから、育ち方も見ます。
性格は生まれつきだけでは決まらない
結論は、性格は育ちで動きうることです。
性格は「いつもの行動のくせ」です。
くせは経験で強くも弱くもなります。
実際に、年齢で変化する性格が示されます。
だから、生まれつき一発勝負ではないです。
もしあなたが小さな成功を重ねたら?
自信がつき、自己主張が増えるかもです。
ところが、他人を踏む成功なら要注意です。
それが当たり前になる危険もあります。
一方で、信頼で得する経験もあります。
すると、正直さが育ちやすいです。
- 友人からの信頼
- 先生からの評価
- 家庭でのルール
性格は「行動の積み木」です。
積み木は積み替えられます。
だから変化の余地があります。
生まれつき+経験が要因です。
変わる可能性を残して考えます。
ここが大切です。
6因子性格モデルの誠実性とダーク特性の関係
要点は、誠実さと闇が強く結びつく点です。
ここで誠実性は「ずるをしない心」です。
別の言い方だと、搾取を避ける傾向です。
研究では、闇の中心と強く重なります。
数字では、相関がマイナス0.95前後です。
別の研究でも、マイナス0.94から0.96です。
つまり、誠実さが低いほど闇が高い傾向です。
ただし、同じではないとも書かれます。
闇の尺度は重い行動も含みやすいです。
一方、誠実さは日常の態度を含みます。
- うそをつくか
- 利用するか
- 謙虚でいられるか
誠実性は闇の中心に近いです。
相関は約マイナス0.95と高いです。
ただし尺度の中身は少し違います。
中心は似ていても同一ではないです。
だから両方の見方が役立ちます。
遺伝と環境が重なって現れるダーク特性
最重要点は、重なりで強さが決まる点です。
遺伝は「なりやすさ」を用意します。
そして環境は「出しやすさ」を作ります。
だから、両方がそろうと表れやすいです。
もしあなたがずるで得をしたら?
次も同じ手を使う学びが起きます。
逆に、正直で得をしたら?
正直が強化される可能性があります。
このように、報酬が行動を育てます。
さらに、友だちも鏡になります。
似た人が集まると当たり前が変わります。
- 得の大きさ
- 罰の強さ
- 周囲の目
遺伝は種、環境は水です。
水が多いと芽が伸びます。
だから環境調整が重要です。
重なりが闇の強さを左右します。
一つの原因だけでは足りません。
ダークトライアドの要因としての発達プロセス
能動的な遺伝効果とは何か
ポイントは、自分で環境を選ぶ点です。
能動的とは「自分から動く」ことです。
性格の傾向で、友人や場を選びます。
闇が高い人は競争の場を好みがちです。
そして勝てる場を探すかもしれません。
もしあなたが勝負が好きなら?
強い部活や厳しい集団に行くかもです。
すると、強さ重視の行動が増えます。
一方で、助け合いの部もあります。
選ぶ場で自分が変わる可能性があります。
- 競争が多い場所
- 得が見えやすい場所
- 監視が弱い場所
能動的とは自分で場を選ぶ力です。
選んだ場が行動を強めます。
だから発達で差が広がりえます。
自分の選択も要因になります。
環境を作る側にもなるのです。
受動的な遺伝効果と家庭環境の影響
大事なのは、家庭が土台を作る点です。
受動的とは「親から受ける」影響です。
親は遺伝だけでなく生活も渡します。
たとえば、親がずるをするとします。
子どもはそれを普通だと学びやすいです。
もしあなたの家でうそが許されるなら?
うそで守れると感じるかもしれません。
すると、誠実性が下がる可能性があります。
逆に、約束を守る家なら?
正直が得だと学びやすいです。
- ルールの一貫性
- 親の見本
- 叱り方とほめ方
家庭は最初の学校です。
親の行動が見本になります。
だから受動的影響は大きいです。
家の空気も要因になります。
遺伝と生活が一緒に届くのです。
誘発的な遺伝効果と周囲の反応
重要なのは、周囲の対応が変わる点です。
誘発的とは「反応を引き出す」ことです。
子どもの行動が大人の態度を変えます。
たとえば乱暴だと距離を置かれます。
その結果、さらに荒くなることもあります。
もしあなたが強く当たったら?
友だちが離れていくかもしれません。
すると、似た人だけが残りやすいです。
その輪で乱暴が強化される恐れがあります。
ただし、支える大人がいれば違います。
関わり方で流れが変わる可能性があります。
- 注意のしかた
- 受け止め方
- 見守りの量
誘発的影響は反応の連鎖です。
周囲の距離が性格を押すことがあります。
だから対応はとても大切です。
周囲の反応も要因です。
関わりが未来を変えうるのです。
友人集団がダーク特性を強める仕組み
結論は、友人の空気が行動を育てる点です。
研究では、悪ふざけが学習になるとされます。
つまり、仲間内でずるが称賛される状態です。
その場では、笑いが報酬になります。
すると、次も同じ話をしたくなります。
もしあなたが悪口で人気になったら?
快感が残り、繰り返すかもしれません。
ところが、別の集団では嫌われます。
だから、集団選びが分かれ道になります。
さらに、似た人が集まる傾向もあります。
それが強化の輪を作りやすいです。
- だれが褒めるか
- だれが止めるか
- その場のルール
友人は行動の先生になります。
称賛があると闇は強まりえます。
集団の空気が大きな鍵です。
友人環境も要因です。
良い輪は良い行動を増やします。
進路や専攻の選択とダーク傾向の関係
大切なのは、進路が性格を伸ばす点です。
研究では、闇が高い人は競争を好みやすいです。
そして富を重視する道を選びやすいです。
これは「能動的に場を選ぶ」例です。
もしあなたが勝つほど評価される道なら?
勝利のための工夫が増えるかもです。
ただし、工夫がずるに近づく場合もあります。
一方で、助ける仕事も評価されます。
そういう道なら誠実性が育つかもです。
どの道でも人は影響を受けます。
だから選択は中立ではないです。
- 競争の強さ
- 成果の測り方
- 協力の必要度
進路は環境のセットです。
環境は行動のくせを作ります。
だから選択は要因の一つです。
進路選びも闇の強さに関わります。
自分に合う環境を意識すると良いです。
ダークトライアドの要因を強める環境条件
親の監督不足がもたらす影響
最初に大事な点は、見守りが抑えになることです。
監督不足とは、行動を見ない状態です。
すると、ずるが見つかりにくくなります。
研究では、監督が甘いと問題行動が増えます。
特に誠実性が低い人で起きやすいです。
もしあなたが夜遅くまで自由なら?
悪い誘いに乗る機会が増えるかもです。
一方で、見守りが強すぎるのも難しいです。
だから「適度な見守り」が鍵になります。
加えて、約束の確認も効果があります。
- ルールの明確さ
- 相談できる大人
- 生活のリズム
監督不足はずるの成功率を上げます。
成功が続くと行動が固定されやすいです。
だから見守りは大切です。
家庭の見守りは重要な要因です。
適度な管理が予防につながりえます。
反社会的な友人との関わり
重要なのは、友人が基準を変える点です。
反社会的とは、ルールを軽く見る態度です。
その集団では、ずるが普通になります。
すると、罪悪感が弱まりやすいです。
もしあなたがその輪に入ったら?
最初は驚いても慣れるかもしれません。
さらに、断ると仲間外れが怖いです。
だから、同調が起きやすいです。
一方で、別の友人は止めてくれます。
友人を広げるのも一つの手です。
- だれと帰るか
- だれに相談するか
- だれが正しいと言うか
友人は日々の基準を作ります。
基準が下がると闇は強まりえます。
だから交友は大きな要因です。
友人関係は要因になりやすいです。
良い関係を増やす工夫が役立ちます。
搾取的行動が報酬を生む環境
ポイントは、得をすると行動が増える点です。
搾取とは、相手の損で自分が得ることです。
得をすると脳が「正解」と学びやすいです。
研究では、報酬があると反社会が増えます。
もしあなたがうそで評価されたら?
うそが便利だと思うかもしれません。
すると、次はもっと大きく試す恐れがあります。
とはいえ、罰があると止まりやすいです。
だから、報酬と罰の設計が重要です。
学校や組織のルールが影響します。
- ずるが得になる仕組み
- ばれにくい仕組み
- 正直が報われる仕組み
報酬は行動の燃料です。
搾取が報われると闇は育ちやすいです。
だから環境調整が鍵です。
得の構造は大きな要因です。
正直が得になる仕組みが予防になります。
パワーや優位性がある状況の影響
結論は、力があると搾取が出やすい点です。
ここでパワーは「相手を動かす力」です。
研究では、力があると搾取が増えます。
特に誠実性が低い人で強まりやすいです。
もしあなたが部活の主将なら?
言うだけで人が動く場面があります。
すると、相手の都合を無視しやすいです。
ただし、責任感が強い人もいます。
だから一律ではないとも言えます。
とはいえ、監視が弱いと危険です。
- 権限の大きさ
- チェックの有無
- 相談窓口の有無
力は便利ですが危うさもあります。
優位性が搾取を後押ししうるのです。
だから監視と支えが必要です。
パワー環境は重要な要因です。
権限の使い方を学ぶことが助けになります。
社会的ストレスや競争の激しい環境
大事なのは、追い詰められると変わりうる点です。
社会的ストレスは心の圧力です。
競争が強いと、負けが怖くなります。
すると、近道を探す人も出ます。
研究では、厳しい環境と闇の高さが関連します。
もしあなたが毎日順位で比べられるなら?
勝つために手段を選ばない誘惑が増えます。
一方で、支援があると緩和されます。
だから、環境の厳しさだけが原因ではないです。
加えて、安心できる居場所も重要です。
- 比較の頻度
- 失敗の許され方
- 助けの得やすさ
厳しい環境は短期の利益を誘います。
それが闇を強める可能性があります。
だから支援と余裕が大切です。
競争とストレスは要因になりえます。
安心と公正が予防につながりやすいです。
ダークトライアドの要因は変化するのか
行動が性格をさらに強めるフィードバック
最重要点は、行動が性格を作り返す点です。
同じ行動を続けると、それがくせになります。
くせは「その人らしさ」に見えます。
研究では、闇が行動を増やし得ます。
そして行動が誠実性を下げる流れも示されます。
もしあなたが小さなうそを毎日ついたら?
最初は苦しくても慣れるかもしれません。
慣れは歯止めを弱める恐れがあります。
ただし、反省や周囲の助けで変わりえます。
だから、固定と決めつけない方が良いです。
- 続けた回数
- だれにしたか
- どれだけ得したか
最後にまとめます。
行動は性格の材料になります。
材料が偏ると性格も偏りえます。
だから早めの修正が大切です。
行動と性格は循環しやすいです。
小さな選択が積み重なるのです。
反社会的行動が誠実性を下げる循環
結論は、悪い成功が誠実性を削る点です。
反社会的行動とは、ルールを破る行動です。
それで得をすると「正しい」と学びます。
研究では、低い誠実性が不正を増やします。
そして不正がさらに誠実性を下げます。
もしあなたがカンニングで点が上がったら?
次もやりたくなるかもしれません。
しかし、ばれた時の失う物は大きいです。
だから、短期の得は危険でもあります。
周囲の監視や公正さがブレーキになります。
- ばれにくさ
- 罰の重さ
- 正直の得
不正の成功は強い学びになります。
その学びが誠実性を弱める恐れがあります。
だから循環を切る工夫が必要です。
悪い成功は要因になりえます。
公正な仕組みが循環を止めやすいです。
思春期に見られる一時的な自己中心性
大切なのは、時期で強まることがある点です。
思春期は心と体が大きく変わります。
その時期は、目立ちたい気持ちも増えます。
研究では、年齢で誠実性が変わる可能性が示されます。
また、思春期のリスク行動の説明もあります。
もしあなたが周りの目が気になるなら?
強く見せたくなる場面が増えます。
すると、言いすぎや無理が起きるかもです。
ただし、多くは一生続くとは限りません。
だから、見守りと学びが大事です。
- 友人の評価
- 大人との距離
- 失敗からの学び
思春期は一時的に自己中心が増えうる時期です。
それが闇に見えることもあります。
ただし固定とは限りません。
時期の影響も要因です。
支えがあれば落ち着きやすいです。
社会的学習による性格の調整
要点は、見て学ぶことで変わる点です。
社会的学習は「まねして覚える」ことです。
人は得した行動を取り入れやすいです。
もしあなたが人気者の言動を見たら?
同じ話し方を試すかもしれません。
その結果、相手を利用する型も学びえます。
一方で、正直が評価される場もあります。
すると、正直の型が広がりやすいです。
だから、手本の選び方が重要です。
学校や家庭の見本が効いてきます。
- 手本になる人
- ほめられる行動
- 注意される行動
人は周囲を見て性格を整えます。
良い手本は誠実性を育てやすいです。
悪い手本は闇を強めうるのです。
手本の環境も要因です。
見本を変えると流れが変わりえます。
ダーク特性にも適応的な側面がある理由
重要なのは、状況で得になる場合がある点です。
適応とは「その場で役立つ」ことです。
研究では、闇が地位や短期の恋に関わるとされます。
また、厳しい状況で指導者になりやすい例もあります。
ただし、長期では信頼を失う危険もあります。
もしあなたが混乱した集団にいるなら?
強く決める人が求められるかもしれません。
すると、自己中心が目立つ場面もあります。
しかし、協力が必要な場では逆効果です。
だから「いつも得」とは言えません。
- 地位を求める場
- 短期の勝負の場
- 協力が要る場
闇は一部の状況で得になる可能性があります。
ただし代償も大きいです。
長期の信頼とは相性が悪いこともあります。
闇の側面は条件つきの要因です。
状況と期間を分けて考えると理解しやすいです。
最後に
ダークトライアドの要因は、生まれつきの遺伝だけで決まるものではありません。
研究では、遺伝的な影響があることは確かですが、それがどのくらい表に出るかは、家庭環境や友人関係、社会の価値観などとのかかわりによって変わると示されています。
つまり、性格は「固定されたもの」ではなく、経験とのやり取りの中で形づくられていくものです。
自分や周囲の行動を振り返ることが、これからの性格の方向を変えるきっかけになるかもしれません。

ライター 兼 編集長:トキワエイスケ @etokiwa999
株式会社SUNBLAZE代表。子どもの頃、貧困・虐待家庭やいじめ、不登校、中退など社会問題当事者だったため、社会問題を10年間研究し自由国民社より「悪者図鑑」出版。その後も社会問題や悪者が生まれる決定要因(仕事・教育・健康・性格・遺伝・地域など)を在野で研究し、論文4本執筆(うち2本ジャーナル掲載)。社会問題の発生予測を目指している。凸凸凸凹(WAIS-Ⅳ)。








